2014年6月の相模原愛川-高尾山の開通から1年弱。今度は千葉県内の大栄JCT-神崎間の開通により東関東道と常磐道が繋がるという話を聞きつけ、潮来&銚子旅行の帰り道という形で出来立てほやほやの圏央道を通る機会を得た。

圏央道レポート
(未開通) →   圏央道レポート第2回   → 圏央道レポート第3回
圏央道 松尾横芝IC方面
東関東自動車道
90 大栄JCT
東関東道接続
87 下総 86 神崎 85 稲敷東 84 稲敷 83 阿見東

レポートについて
 取材日:15年6月7日
 内回り線を走行。東関東道大栄IC→大栄JCT・つくばJCT・三郷JCT→外環道戸田東

 大栄JCT-神崎間の開通が17時で、我々が大栄JCTを通過したのが17時45分頃。6月上旬とあってまだまだ明るいが夕刻に東から西に走るということはとてつもない逆光撮影で標識なんぞ映らんだろうな、とあまり期待はしていなかったが、ご覧の通り薄曇りで思ったより状況は良かった。

 走行区間のうち撮影したのは東関東道大栄IC→圏央道つくばJCTで、車と装置の相性の関係で手持ち撮影。他の区間は既に撮影済みだったりそもそも自分が運転担当だったりである。

レポート(第2回)
 今回は導入部分が長くなってしまうが、東関東道大栄ICに入るところからレポートを始める。
 ETC割引 大栄 地方部割引区間

 東関東道は成田IC/JCT以西が大都市近郊区間となる。大都市近郊区間は料金が通常の2割ほど高く、また、休日割引が適用されないといった事情でETC口座に厳しい。

 例えば、湾岸市川-成田を普通車・日曜昼に走行すると44.9kmで1590円の料金となる。地方部の例として道央道旭川鷹栖-滝川(44.6km)を同条件でETC利用すると休日割引適用で950円であり、その差は約1.7倍となる。確かに大都市近郊区間の高速道路は時間短縮効果も大きいが、料金が痛い。
 [11] 大栄

 東関東道大栄ICからレッツ高速道路へ。
 左へ: 鹿嶋
 右へ: 東京

 鹿嶋方面は実際には潮来までしか繋がっていない。圏央道との接続ポイントである大栄JCTは大栄ICから少し東京方面に走ったところであるから、今回は右。
 本線に合流。

 合流部に大きい矢印が路面にペイントされるようになったのは逆走対策なのだろうが、割と最近のことのように思われる。
[10-1]大栄JCT 6km
[東関東道]東京 72km
[圏央道]つくば 53km
大栄PA 3km
酒々井PA20km
江戸崎PA37km
 遠くまで本線が延々と続く高速道路らしい構図。東関東道は緩やかで走りやすい。
 [10-1] 大栄JCT. 2.3km
 大栄PAに 成田空港 案内板あり

 開通後30年が経過したこの区間にはやや特異な存在感を発揮するピッカピカの標柱。
 大栄PA 1km

 24時間営業のコンビニを併設するタイプのようだ。
 東関東道と圏央道の両者に関する情報掲示板が登場する。

 フルカラーLEDで表示するタイプの新しいものだし、そもそも標柱がピッカピカだし、圏央道接続前or圏央道開通時に設置・運用開始されたものだろう。
 大栄PA 1km

 ここで大栄PA入口。NEXCO東日本のパーキングエリアでは唯一(2015/6現在)、セブン-イレブンが出店している。ファミリーマート、ミニストップ、デイリーヤマザキが多数派を占める中、これは珍しい。

 他にセブン-イレブンが出店しているSA/PAは新名神の土山SAだけである。
 [10-1] 大栄JCT. 1km
 左へ:[ 圏央道 ] つくば 常磐道
 本線:[東関東道] 東京


 大栄PAを脇目に大栄JCT.の1km手前予告標識。このくらいジャンクションと近接しているPAもあまりないイメージだが・・・?
 [10-1] 大栄JCT. 400m
 左へ:[ 圏央道 ] つくば 常磐道
 本線:[東関東道] 東京


 [10-1] 大栄JCT.
 左へ:[ 圏央道 ] つくば 常磐道
 本線:[東関東道] 東京


 いよいよ大栄JCTまでやってきた。今回、我々は東京への帰路のはずだが、あえて左へ分岐する。

 ただ東京と言っても23区西部の練馬方面に向かっていた我々にとって、休日割引の効かない東関東道と首都高-23区内の一般道をだらだら走るよりも圏央道-常磐道-外環道の方が実用面でもよさ気に感じた。
[ 33 ] 相模原愛川3km

 [10-1] 大栄JCT.
 左へ:[ 圏央道 ] つくば 常磐道
 本線:[東関東道] 東京


 分岐位置の標識は支柱が1本のタイプだ。

 そういえば、圏央道側の標識は大栄-松尾横芝開通までの暫定版なはずだが、どこかを剥がすと表記が変わるような構造にはなっていない。
 [圏央道] つくば 常磐道

 松尾横芝方面が開通するとこの位置で更に左側に分岐すると考えられる。
 この橋脚も、松尾横芝方面が開通するまではまだ役目を果たさない。

 例の大栄-松尾横芝間であるが、2013年の再評価資料においてはH34年度=2022年度に暫定2車線開通、H42年度=2030年度に完成4車線開通の予定とあるが、個人的には暫定2車線開通が2025年くらいになるのではないかと思う。
 圏央道本線を潜ってからカーブ。
 圏央道本線に入る!ここから、2015年6月7日開通区間。

 ちなみに、大栄JCTは埼玉の川口JCTなどと同様の「対向ループ型」の4方向ジャンクションになる予定だ。
 ここで東関東道成田方面から来た交通が合流する。

 東関道-常磐道が結ばれるた今回の開通で、成田空港から茨城県の県南・県央・県北へのアクセスが向上している。にしても常磐線沿線は上野東京ラインといい圏央道といい宣伝材料に困らない。
 圏央道を示す標識が再度登場する。2枚上の画像と同じやつだけど・・・
 本線は意外とアップダウンがある。暫定2車線にはやや大きな横長タイプの電光掲示板が対向車線に向けて設置されている。
[ 87 ]下総5km
[ 86 ]神崎9km
つくば47km
 追越車線 2km先

 追い抜きたくなってウズウズしてても、のんびり走ろう。
 
 追越車線を前に車間確認。  
 しかし、対向車線の交通量が結構多い。

 その理由は圏央道らしい理由とも言えるのだが、後ほどわかるだろう。
 圏央道の暫定2車線区間は見ての通り対面通行なので、平時の制限速度は70km/hとなる。
 [ 87 ] 下総 2km

 今回開通した区間に新設されたインターチェンジである、下総の予告標識。
 下総ICが近づくところで追越車線。

 この位置で道路は掘割になり、千葉r79横芝下総線を通る。トンネル(というほど長くないけど)部のコンクリート壁がピッカピカなのも良い。
 やっぱり4車線の方が高速道路らしいよね。

 ちなみに、圏央道の位置付けは「高速自動車国道」ではなく北海道の旭川紋別道、静岡県の伊豆縦貫道などなどと同じく「一般国道の自動車専用道路」に該当し、料金制度的には「一般有料道路」となる。道路規格が違ったりするのだが、それ以上に高速自動車国道よりも料金が割高になるといった問題がある。

 ちなみに、この辺りの対向車線上で何かのトラブルがあったらしく流れが悪くなっている。
 下総 [ 87 ] 出口 1km

 このような形で農道を潜り続けるのはよくあるようであまり見ない気がする。
 下総 [ 87 ] 出口 500m

 しかしこの道路、細かいアップダウンが結構あるので速度がちょくちょく変化する。
 [常]三郷JCT-6号小菅JC 事故渋滞13km 80分

 我々は関係ないが、今回の圏央道開通で、こうした常磐道の渋滞を事前に察知し圏央道・東関道経由で都心を目指すといった迂回が可能になったことは意義深い。
 下総 [ 87 ] 出口

 ここで新設インターの下総IC。成田市内旧下総町域にあることから下総の名が付いているが、周囲は農村地帯が広がり、旧下総町中心部(滑河駅付近)からは遠い。台地上の一般道路は入り組んでいたり広い道が無く利便性が低いことも相まって、特につくば方面からやってきた場合神崎ICを使う方が便利かもしれない。
 下総IC出口分岐。

 ちなみに、この区間の開通セレモニーは下総ICで行われたらしい。
 次に流入車線との合流。

 最近どこの自動車専用道路も合流部におっきな矢印を書くようになってきている(特にNEXCO東日本?)。逆走対策かねえ。
[ 87 ]下総5km
[ 86 ]神崎9km
つくば47km


 標識最下段に表記されているつくば市街までは距離があるが、つくばJCTまでとなると話は別で、ここから34km弱しかない。
 真っ白な跨道橋の下を潜る。

 よく見ると、橋桁、中央分離帯上の橋脚、法面上の橋台とで色が違う。
 [ 86 ] 神崎 2km

 下総-神崎のインターチェンジ間距離は3.8kmしかない。東関道の画像を紹介しすぎたので若干画像を端折ったのもあって、読者の皆様はよりインター間を短く感じてしまうかも。
 もうちょっと下総台地の入り組んだ微地形を切り通しで突き進む。

 「0m/確認基点」の真下に190.4キロポストがあるが、このキロポストには内回りを示す[内]という記号がちっちゃく書かれている。
 神崎 [ 86 ] 出口 1km

 台地を抜け、利根川沿いの低地に入るところで景色が一変・・・しつつ、この予告標識。
 ここから稲敷東ICあたりまで、水田地帯の上を走る。

 関東近郊の完成4車線区間と違い、道路が狭いので周囲の風景が広く見える。いいね!
 神崎 [ 86 ] 出口 500m

 R356経由香取はこちらから。インターの西側にある旧下総町中心部もR356を介して楽にアクセスできると思われる。
 [常]三郷JC-6号小菅JC 事故渋滞13km 90分

 事故渋滞が悪化してる・・・
 神崎 R356 [ 86 ] 出口

 ここで2014年4月に既に開通している神崎ICの出口。

 どうでもいいが、神崎は「こうざき」と読む。周辺は神崎町中心部があり、最近開業して話題になった道の駅「発酵の里こうざき」というスポットがある。
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圏央道 松尾横芝IC方面
東関東自動車道
90 大栄JCT
東関東道接続
87 下総 86 神崎 85 稲敷東 84 稲敷 83 阿見東

関連ページ
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 2014/6/28開通の相模原愛川-高尾山を含む区間を開通翌日に走行したもの。同じ圏央道でもこちらの方がより高速道路らしい雰囲気漂う。


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 最終更新:15年6月26日