十勝平野を一望する剣山は標高1,205mの信仰の山である。
 そんな山の登山口へ向かう1本の道道、旭山線は山麓から終点まで一直線の静かな道道である。
Information
路線: 北海道道859号旭山線
起点:上川郡清水町字旭山
終点:上川郡清水町字旭山(r55交点)
延長:4,218m(総延長)
沿線:剣山登山口 他
走行:全線(順行) 2018年6月16日撮影
Report 1/1
剣山神社

 十勝平野の西縁に位置する剣山は十勝平野を一望する標高1,205mの山であり、霊峰としても知られる。登山口にはこうした鳥居を入り口とする神社がある。

 神社と言っても普段人がいる感じもしないこの場所では、すぐに拝殿にたどり着く。剣山神社の信仰そのものについて詳しくは述べないが、御神体はこの剣山なのだろう。

道道859号終点

 拝殿の脇、看板を目印に山へ進むと、剣山の登山口が構えている。標高1,205mの比較的低い山で、ここから3時間程度で登れる日帰り向きの山であるが、頂上は遠くからでもはっきりわかるような岩場になっており、はしごやロープを使った岩登りなどが待ち構えているという。

 剣山神社の敷地から道道へ向かう。駐車場には地元の登山客らしき車が止まっていた。

 剣山は十勝平野に飛び出した尾根の上にある(日高山脈主峰からは外れている)ゆえ景色が良いらしい。たしかに芽室や帯広からはっきり見える山であり、一度登ってみたい気もするのだ。

道道859号起点

 そんな剣山神社を出て道道へ出ると、こんな風景が広がる。

 上から下まで見事に一直線だ!!!

道道859号起点

 道道標識はこのような縦型のものが1枚置かれている。赤字で「起点」と入るのは十勝管内の他の道道にも見られる特徴だ。

 清々しいまでの一本道、見下ろしていて飽きない。r859はここから終点までほぼ一直線に坂を下りるだけである。

 見下ろす方に夢中になっていて起点を逆向きに撮るのを忘れるほどでした。ちなみに起点は行き止まりで、これといったヤクモノは設置されていない。

 ここからは一直線に下るだけ。

 撮影日は何やら路肩の草刈り作業が行われていた。地元住民か、近くの宗教施設の方だろうか。

 6月中旬は平野部でも農作業が一段落つく季節であり、日が長いことも相まってこうした除草作業はあちらこちらで行われている。畑や牧草地の周りを草刈りすることは見た目の美化はもちろん農作物の病気を防ぐ意味もある。

 1kmかそこら下ってきたあたりで右側には牧草地が広がる。とても眺めが良さそうだ。

 木の枝でよく見えないが、左側にキロポストが設置されている。この路線では横型ではなく縦長なものが設置されている。

 下るにつれて坂は緩やかになっていく。周囲は気づけば畑になった。

 3KP。r859はあと1.2kmほど。ここでわずかにカーブする。

 更に下る。終点まで1km弱。直線で交通を遮るものがなにもないのでトレースはあっという間だ。

 4KP。奥に交差点の案内標識が見えてきた。

 左折:r55 日勝峠 御影市街
 右折:r55 大樹 中札内

 r859終点交差点の案内標識。交差点はr55清水大樹線の突き当りになっていて、左折するとカーブしてR38を目指した後その途中で日勝峠方面に向きを変える。R38清水市街に向かう場合も左折が近い。

 右折するとしばらく畑作地域を走って芽室町に入った後、途中で芽室市街へ向かう道路を分岐して市街から離れた場所を西へ走り続ける。芽室市街へ出るとr715経由で帯広市街へ向かうこともできるため、帯広方面へは右折したほうが近い。

道道859号終点

 r859終点。車の行き来に信号制御はないが、かつてこの周辺に小学校があった名残か歩行者横断用の押しボタン信号が設置されている。

 この写真はおまけ。道道の中盤あたりで撮影した上り線の様子がこちら。

 画面右に砂利道が接続している。この砂利道に入ると私設のキャンプ場があるという。この地域も、何も無いようで実は小さな「遊び場」や個人のお店が最近増えている。

 最後に、遠方から見た剣山の山容を紹介してレポートを終わりとしよう。剣山は写真正面にある稜線がギザギザとした岩山で、r859の起点はそこから画面右下に向かう尾根の陰にある。登山口の標高が約420mなので、比高は800m弱である。日帰りできるとはいえ結構きつい山かも。

最終更新:2019年2月19日