沿線はかつて池北線が走っていた地域、今は人口希薄地帯ゆえ要らない道扱いされそうな十勝オホーツク道ではあるが、
 2017年訓子府-陸別小利別が開通、帯広と北見がこれでまた少し近くなった。
十勝オホーツク自動車道 レポート
(建設中) → 下り線 区間1 → 下り線 区間2 下り線 区間3
陸別(仮) 陸別小利別 訓子府 1 北見西 1-1 北見北上
2 北見中央
2-1 北見川東 3 北見東

Discription
 取材日:2017年10月9日
 陸別小利別IC→北見東IC

 たまたま開通当日ゲットした1連休。もちろんメインはこの道路の開通待ち。
 調子に乗って多めに撮影してしまったのでレポートは3部構成となった。
Report / Section.1
 [E61] 十勝オホーツク道
 [ ] 陸別小利別
 北見・訓子府方面 2km


 R242を陸別から留辺蘂に向かって走ること約20km。高速道路の気配など全く感じられない2車線路をひたすら走ったところで、予告標識は現れる。
 周囲に車が全く見えないのを確認して標識をズーム撮影。

 2017年3月の旭川紋別道延伸を皮切りに、高速道路ナンバリングが取り入れられた標識が続々と設置されている。十勝オホーツク道のナンバリングは既にお気づきの通りE61で、並走国道(R242)が3桁かつ2桁国道との連続性が薄いことから一般国道の欠番である59以降が当てはまったパターンである。
 直進:R242 留辺蘂 置戸 十勝オホーツク道
 右折:r143 北見 訓子府

 小利別地区に入り、ここでr143北見白糠線が分岐する。小利別以北のr143北見白糠線はかつてのふるさと銀河線(旧国鉄池北線)と並走する道で、帯広北見のメインルートでもあった。また、小利別駅と市街はr143から入る。
 左折:r620
 直進:R242 留辺蘂 置戸

 r620苫務小利別停車場線との交点。r620は不通区間を2つ抱えるまさに切り落とし道道であるが、その詳細は偉大なる先輩方のウェブサイトを参照されたい。

 何にせよ、この交差点は正直案内標識を置くまでもない交差点である。標識が更新されることも無いだろう。
 [E61] 十勝オホーツク道
 [ ] 陸別小利別
 北見・訓子府方面 250m


 間もなく陸別小利別IC。警備車両か開発局職員の車か、色んな車が停まっている。
 情報掲示板。「小利別-訓子府 本日16時開通」とのこと。これを見るに、道路上での案内は「小利別」表記が中心になりそうだ。

 開発局管理の高規格道路では、「自治体名+町名」のインターチェンジが目立つ。その多くは町名のみの仮称から変更されたものだったり。
 [E61] 十勝オホーツク道
 [ ] 陸別小利別
 北見・訓子府方面


 陸別小利別ICはこの先で左折。時刻は開通15分前の15時45分、遂に道路開通に立ち会う時が来た!
 とはいえ開通待ちビギナーの私、きっとあるだろう車列が見当たらず、入口をゆっくり走っていると「16時からですけど入れますよ」と職員のおじさんに教えていただき、いざ十勝オホーツク道・・・のランプへ。
 カーブしつつランプを上る。この時点ではまだ車列は見えない。結構長いみたいだ。
 1つ上の写真からカーブを曲がりきった先に、開通待ちの車列が現れる。

 おお、同志(というよりは先客)がこんなに居たのか・・・!

 ちなみに写真に写っているシルバーのノート(レンタカー)は、車載カメラと一眼レフの両刀使いであった。車載コンデジ1台の私よりだいぶ戦闘力高いし、これは同業者の香りしかしない。
 そして、車列の最後尾に立っていた職員さんから通行証明書なるものをもらう。

 見ての通りラミネート加工された飾りっ気のないカードで、開通待ちのささやかな記念品ではあるが、開通待ちしないと手に入らないと考えるとありがたいものである。
 そしてカメラのセッティングなどなどを終え待つこと約15分。

 予定時刻の16時を迎え、車列が徐々に動き出す。これにて十勝オホーツク自動車道、訓子府-陸別小利別開通である。おめでたい!
 比較的長いランプ部を通過すると中央分離帯がガードレールからセンターポールになり、いよいよ本線部分に入る。

 我々の位置からは見えていなかったが、開通待ち1番乗りはランプ部と本線の境目あたりにいたのだろうか。
 利別川 利別川橋 203m

 本線に入ってすぐ、十勝川の支流利別川を渡る。
 利別川を渡ると緩やかな山並みの中を上る。これといって代わり映えしないかも・・・。
[  ]訓子府14km
[  ]北見西26km
網走88km


 距離標識。北見西は[ 1 ] のインター番号があるにはあるが、元々は十勝オホーツク自動車道ではなく北見道路のものなのでこの標識には記されていない。
 白樺混じりの雑木林が美しく紅葉している。道東の秋らしい風景である。

 なお、白樺自体は紅葉ではなく黄葉する木である。
 追越車線 長さ 840m

 陸別小利別ICからそう遠くない位置に追越車線が設けられている。
 追越車線区間は牧場を脇に丘陵を登る場所。
 300m先対面通行。

 追越車線840mというのは流石に短い。目の前の低速車を追い越すのが精一杯だろう。
 再び対面通行となる。
 ここでr143北見白糠線をくぐる。

 余談だが、この左側1kmほど離れた場所に日産自動車 北海道陸別試験場というテストコースがある。

 掘割区間だが丘を一気に上る。

 北海道内は自動車関連企業のテストコースが数多く立地しているが、その中でも上川北部と十勝管内に特に集中している。厳冬期の寒さと土地確保が比較的容易なところが理由になるだろうか。
 丘を登りきる前に訓子府町に入る。

 訓子府のカントリーサインは「メロンのキャラクター」が描かれたもの。特産物のメロンは夕張や富良野に知名度では劣るが、糖度が高く甘くて美味しい高級品である。

 なおカントリーサインに描かれた前時代的なキャラクターには名前がなく、ゆるキャラ商法が普及した現在では名前がつくかと思いきやめろねっぷという玉ねぎを頭につけたメロンのゆるキャラが新たに登場してしまった。めろねっぷの陰で標識に磔にされたキャラ、哀れである。
 訓子府町に入って一転、道路は下り坂となる。

 勾配は上りと同じく4%。決してゆるい坂ではない。
 牧草地と丘陵地の向こうに、北見市街の広がる平野と常呂方面まで続く緩やかな山並みが見える。好景観区間とまではいかないが、晴天の夏場に走れば気持ち良いこと間違いなしである。
 長い下り坂 速度注意

 開通待ちの車列ですら90km/h以上で流れている。車種関係なくスピードが出やすい。気をつけよう。
 カーブの途中から道路脇のみならず中央分離帯まで牧草地となる
 いや、ただの植栽か・・・。

 中央分離帯はちょっとした土手になっており、対向車線を程よく隠してくれる。対面通行よりはだいぶ広々とした感覚がある。
 こうした芝生の中央分離帯は他の道路では道央道で見られるが、あれはもはや芝生というより森になっているほど幅の大きなものである。

 写真のようなコンパクトな形のものは道内では初めてだろう。
 そんな芝生中央分離帯も程なく終わる。
 またまたセンターポールに。

 いい分離帯だと思うけど、やはりセンターポールよりお金がかかるんだろうなあ。
 下り坂はまだまだ続く。
 第1ポンケトナイ川橋

 番号が付いている、ということは、ポンケトナイ川橋はもう幾つかある。
 60kmポスト。

 陸別側以上に山岳味のある区間となってきた。
 ポンケトナイ川の流れる谷に沿って走り続ける。

 並走するr143は谷底を川に沿って走っている。ところどころ線形のきつい場所があるエリアを一気に飛ばせるのはありがたい。
 東側の尾根は美しく紅葉している。
 再び橋梁。欄干の上の構造物が乏しく、えらくシンプルな橋である。
 しばらく続いたプチ山岳区間も終わり、再び牧草地と丘陵地がメインの景色に。
 坂もだいぶ下ったところで車間確認。
 追越車線 2km先
 第2ポンケトナイ川橋

 ここで2回目のポンケトナイ川。
 [ ] 訓子府 2km

 ポンケトナイ川を渡った山の中で、訓子府ICの予告標識。

 防草シートでも張ったような真っ黒い法面が特徴的。なお通行の数時間前に開通式がちょうどこのあたりで行われたらしい。
 真新しい跨道橋の上には、カメラを構える

 同業者か?と思ったが、開通直後だしもしかしたら職員さんだったりメディアだったりしたのかもしれない。
 <143> 訓子府
 出口 1km

 訓子府ICの予告標識。接続道路はr143北見白糠線。他にも主要道道ではr50北見置戸線が接続するが、訓子府から北見西までほぼ並走するというのもあり、標識には書かれていない。
 <143> 訓子府
 出口 600m

 訓子府市街まではまだ下る。
 追越車線 長さ1470m

 訓子府ICを手前に追越車線。きちんとインター前後に設置されていてとてもありがたい。
 小利別-訓子府 本日16時開通

 ここの情報掲示板も開通告知。そうそう、我々は開通に立ち会ってきたんだぞ!
 <143> 訓子府
 [ ] 出口

 間もなく訓子府IC。2017年開通区間はここまでとなる。トイレ表記は除雪施設のものか。

 [  ] 訓子府IC

 訓子府IC出口。r143北見白糠線に接続し、出口をそのまま直進すると訓子府市街を経て北見市相内方面へ至る。

 北見へ行くにも置戸or留辺蘂へ行くにもわざわざ訓子府ICを利用するシチュエーションは少ない。市街に近いことから立地自体は悪くないが、延伸以後は地元利用が多そうな気配がするインターである。
十勝オホーツク自動車道 レポート
(建設中) → 下り線 区間1 → 下り線 区間2 下り線 区間3
陸別(仮) 陸別小利別 訓子府 1 北見西 1-1 北見北上
2 北見中央
2-1 北見川東 3 北見東

Links
 十勝オホーツク自動車道 下り線区間2 [訓子府IC→北見西IC]
 十勝と北見を隔てる丘を降りきった十勝オホーツク道。
 訓子府からは周囲に畑作地帯を見渡す盛土区間が続く。


 高速道路レポート一覧へ戻る
 蒼の街道トップへ戻る

 最終更新:17年10月18日