静岡を離れ、駿河と遠江を分かつ大井川を渡るまでが区間4。
 牧之原台地からは北に離れたエリアを走るが、道路から見える山々は区間3と比べると随分なだらかである。
新東名高速道路 レポート
下り線 区間3 →   下り線 区間4   → 下り線 区間5
9 新清水JCT. 10 新静岡 10-1 静岡SA/SIC 11 藤枝岡部 12 島田金谷 13 森掛川 13-1
遠州森町PA/SIC

Discription
 取材日:2015年4月18日
 東名 東京IC→御殿場JCT→新東名 島田金谷IC

 日帰りで寸又峡を目指した長距離ドライブ。当時は愛知区間未開通であったが、この区間についてはさほど現況は変わらない。

Report / Section.4
 [10-1] 静岡SA/SIC 

 静岡市内の山中に設置された新東名2番目のSA。ETC出口併設だが果たして使いみちは。
 左手・・・、ではなく右手に休憩施設が見える。

 静岡SAはおそらく用地の都合で、上下線の施設がともに上り線側にある。上下線一体型というわけではないので、航空写真などで見ると上り線側に施設が2つ並んでいるという変わった配置をしていることがわかる 。
 岡部トンネル 長さ 2610m
 トンネル内は整然とした3車線路が続く。

 トンネル名になっている岡部は、2009年に合併した旧岡部町からついたものである。個人的な感想になるが、この先の藤枝岡部ICというインター名の形で旧自治体名が残っているのはありがたいことだと思う。東名高速には「藤枝IC」が無いので、根本的には岡部を組み込む必然性が無いのである。
 トンネルを抜けると、藤枝市に入る。

 カントリーサインのデザインはもちろん藤の枝(花)。
 [ 11 ] 藤枝岡部 2km

 間もなく次のインターチェンジへの予告標識が現れる。
 静岡SA-藤枝岡部の区間距離は7.4km。御殿場からここまでのIC/JCT間距離において最も短いが、この先は遠州森町PA/SICや浜松SA/SICのおかげもあり更に区間距離が短いところもある。
 (1) 藤枝岡部 焼津
 [ 11 ] 出口 1.1km

 予告標識には「焼津」の文字。焼津を通過する東名高速と異なり、新東名は焼津を通らず藤枝を経由する形となる。この先名古屋方面は新東名と東名が距離を置いて並走していることから、走行性や休憩施設だけでなく、目的地による使い分けも明確になってくるだろう。
 (1) 藤枝岡部 焼津
 [ 11 ] 出口 800m

 なお、JR在来線である東海道本線は、焼津と藤枝の両市の中心駅を抱えている。国道1号は藤枝バイパスとなり新東名の少し南を、旧国道1号は東海道本線と並走する形でこのあたりを東西に走っている。
 (1) 藤枝岡部 焼津
 [ 11 ] 出口

 そんな藤枝岡部ICの出口はこちらから。

 焼津へは東名高速の方が近いのだが、静岡r81焼津森線で両者が直線的に結ばれており、焼津へのアクセスはそこまで辛くない。
 [ 11 ] 藤枝岡部IC 

 6車線区間にあるインターチェンジは非常に広々としていて、標識が小さくなってしまう。
 藤枝市街、焼津市街方面へはこちらから。
 藤枝PA 4km
 掛川PA 23km

 インターチェンジ部分に休憩施設までの距離標識。3km手前でなく4km手前にあるのは、インターチェンジ直後だと他の案内とカブることへの配慮か。
 入口ランプと合流しないまま結構な距離を走り続ける。

 藤枝岡部ICは本線と料金所の高低差がやや大きく、ランプのアプローチが長めに設計されている。たとえば下り線出口の場合、ランプ分岐から約800mの間本線の脇を並走し、ようやく上り線からのランプと合流する。
 ようやく入口ランプが合流する。

 こういった出入口部分の構造からも、やはり新東名は既存の高速道路とは規格面で一線を画している。
 ハイウェイラジオ放送中
 藤枝PA 1km

 藤枝PAの予告標識。飲食と情報ターミナルのアイコンは新東名では一般的なPA。右車線まで寄ってしまうと標識もずいぶん小さく見える。お休みの場合は早めの車線変更を。
 ここでオービス登場。

 6車線区間の終わりにあたる場所なので注意深いドライバーなら問題ないだろうが、高規格慣れして思わずすっ飛ばした時が怖い。

 ここから再び4車線区間となる。
 藤枝PA

 静岡SA/SICT以来の休憩施設。
 PAの脇を通過する。

 ここ藤枝PAは、上下線の距離がやや離れている他は、新東名のPAとしては標準的なものである。開通以来営業しているPAだが、後に下り線には24時間営業のコンビニ(ファミリーマート)が新たに開業した。
[ 12 ]島田金谷12km
[ 13 ]森掛川29km
[東名]名古屋143km
名古屋市街156km


 PAの真横に距離標識。再度注意書きしておくと、撮影当時は三ヶ日-豊田東未開通につき、名古屋へは引佐連絡路-東名経由での案内となっている。
 助宗トンネル 長さ 460m

 このあたりの地名がトンネル名の由来。人名由来に見える地名だが、ぐぐっても出てくるのは洋食屋さんの情報ばかりである。あんかけスパ美味しそう。
 トンネルを渡ると、今までの山岳区間を髣髴とさせるような山谷の繰り返しになる。

 ここで渡る川は瀬戸川という川で、焼津市中心部を流れ駿河湾に注いでいる。
 トンネル連続 5本

 標識の通り、ここからトンネルが連続する。ちなみに先程の助宗トンネルはノーカウント。
 寺島トンネル
 長さ310m 1/5本
 大草トンネル
 長さ2680m 2/5本
 大草トンネル内部。最も左側のスペースにはいつもどおり絶妙に邪魔なポール。

 このトンネルをくぐると、島田市に突入する。
 尾川第一トンネル
 長さ500m 3/5本

 尾川第二トンネル
 長さ450m 4/5本
 矢倉山トンネル
 長さ1340m 5/5本

 五連トンネルは以上となる。
 [ 12 ] 島田金谷 2km

 矢倉山トンネルからこの先大井川まで下り坂が続く。富士川のときを思い出すような快走区間であるが、スピードの出し過ぎには注意されたい。
 (473) (1) 島田金谷 川根本町
 [ 12 ] 出口1km

 大井川 橋長920m

 富士山静岡空港はこちらから。案内標識と同タイミングで大井川にかかる橋梁に突入する。
 電光掲示板。「二輪車の無理なすり抜け危険!」

 この下を流れる大井川は静岡県内を流れる延長168kmの一級河川である。南アルプスの険しい山岳地帯を流れること、流域の降水量が多いことなどから、流出する土砂が多く、その河原は非常に広い。

 しかし、現在の大井川は本来の姿ではない。上流に建設されたダムは大井川の水を利用し周辺地域の発展に貢献してきたが、その弊害として1960年代頃から大井川は流水が途絶するほど水量が激減した。
 (473) (1) 島田金谷 川根本町
 [ 12 ] 出口400m

 大井川を渡りきると、案内標識とともに片側3車線が復活する。

 水量の話。その後1980年代にかけて住民は塩郷ダム、田代ダムの管理者である中部電力と東京電力に対し水利権返還を求める闘争を起こした。その結果1989年、中部電力の塩郷ダムから毎秒5トンが返還され、大井川に水が戻ったという。その後2005年東京電力田代ダムとの水利権交渉が妥結し、徐々にではあるが大井川は復活の道を歩んでいる。
 (473) (1) 島田金谷 川根本町
 [ 12 ] 出口

 富士山静岡空港へは新東名だと島田金谷ICが最寄りとなる。しかし、インターから南へ走って金谷の町を抜け、台地に登って空港へのアクセス道路を走って・・・という形で、交通量が少なくても12km20分かかるという。ちなみに、東名相良牧之原ICからは9km15分。どうも痒い立地の空港である。
 [ 12 ] 島田金谷IC 

 出口分岐。この時我々は川根本町を経て寸又峡を目指していたので、島田金谷ICで降りてR473を北上することになる。区間4はここまで、2015年撮影区間もここまで。
新東名高速道路 レポート
下り線 区間3 →   下り線 区間4   → 下り線 区間5
9 新清水JCT. 10 新静岡 10-1 静岡SA/SIC 11 藤枝岡部 12 島田金谷 13 森掛川 13-1
遠州森町PA/SIC

Links
 新東名高速道路 下り線区間3 [新清水JCT.→静岡SA/SIC]
 まさかの静岡市内区間。
 区間2に引き続き、静岡市街の街並みから離れ、山並みをひたすら走り続ける。

 新東名高速道路 下り線区間5 [島田金谷IC→遠州森町PA/SIC]
 静岡県内もそろそろ飽きてきた頃、相変わらず山あいを走る。
 心なしか山並みは緩やかになったが、この区間は目立った都市も無くひたすら通過するのみである。  

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 最終更新:17年11月29日