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路線: | 岐阜県道480号飛騨古川停車場線 |
起点: | 飛騨市古川町金森町(JR飛騨古川駅前) | |
終点: | 飛騨市古川町高野(R41/r90・r471交点) | |
延長: | 1,239m?(総延長)/ 803m?(実延長) | |
沿線: | JR高山本線飛騨古川駅 飛騨市役所 瀬戸川と白壁土蔵街 他 | |
走行: | 全線(終点→起点) 2025年9月21日撮影 |
左折:飛騨古川
直進:R41 美濃加茂 高山
右折:r90
R41を美濃加茂方面に向かって走る。飛騨古川市街をバイパス状に迂回するルートを通っており、左側に市街地がある。
右折した先r90古川清美線は山間部をぐねぐねと走った後、猪臥山トンネル(長さ4475m)を通って東海北陸道飛騨清見ICへ向かう。R158に対するサブルートとして機能するが、既存区間の幅員が狭く、改良が待たれる。
飛騨警察署、飛騨市役所、起し太鼓の里、飛騨古川駅は左折。一方で、「飛騨卯の花街道」は右折方向にある。調べればこれはr90の別名のようである。
変わったアングルからの撮影になるが交差点の様子。交差点の右側にはVdrugというバロー系列のドラッグストアが建つ。
R41を直進すると宮川を渡った後、古川町市街地の西側を南東向きに走り国府・高山方面に至る。国府~高山間は長大トンネルで短絡しており、高山市街までは15kmほどの道のりである。
交差点を左折すると、なんと2025年に現存する代物とは思えないとっても古い県道標識が出迎える。
県道標識をアップで撮影する。標識の青色が劣化して緑がかった紺色に変色していることに加え、路線番号の白色は剥げ落ちて地の青色が見えている(古い標識でたまに見られる)。
補助標識の表記は「(一)飛騨古川停車場線」で、(一)は一般県道を表す略称だ。
撮影当時は富山に向けてR41を北上していた道中なのだが、旧国道や重複区間を含む1km超の県道をわざわざ撮影しようと思ったのはひとえに県道標識が古かったから、という一目惚れによるものである。
r480のハイライトは過ぎたので、あとは県道を淡々と辿る。
この先に信号の無い横断歩道があるらしく、警戒を促す標識が置かれている。
宮城橋にて宮川を渡る。
左側の歩道部は2024年に塗装工事が完了しピカピカしている。
車道部は2車線幅が確保されているが、見ての通り路側はまったくない。
宮川を渡った先の市街地は、これまでより雰囲気が少し変わる。街路灯や歩道周りのデザインもあって景観に配慮しているような作りに。
店舗と住宅が並ぶ古い市街地をしばらく走る。
このあたりで右に入ると壱之町通りを経て「瀬戸川と白壁土蔵街」の1本南に入る。飲食店や酒造店が立地するエリアにも近い。
飛騨市役所前交差点。前方を横切る道路はr476古川国府線で、r480は右折してr476との重複区間に入る。
右折してすぐに市役所駐車場への入口がある。飛騨市役所の駐車場は公共駐車場として無料開放されており、近隣の街歩き観光に活用できる。
撮影時は富山に向かう道中で、高山をスルーして古川の散策を候補には入れていた。観光地として有名がゆえ、高山は人も多くこのような無料の駐車場も無いのである。
飛騨市役所。合併前の古川町役場がそのまま市役所になったもので、Wikipediaを参照するに建物は1972年から使われているとのこと。築50年を過ぎた古い建物である。
隣接して飛騨市図書館が建っている。2009年に新築された建物で、2016年のアニメ映画「君の名は。」でも、主人公の瀧が三葉の住む糸守町について調べ物をするシーンで登場する。
作中で登場する「糸守町」の所在地は旧宮川村と旧神岡町(どちらも現飛騨市)の間を指していた。
駐車場に車を停め、市内散策と県道トレースを徒歩で行う。飛騨市役所前は付近の白壁土蔵街から近く、バス停にもその両方が記されている。
飛騨市役所駐車場の脇には、飛騨市全域マップが置かれている。
飛騨市は2004年に古川、河合、宮川、神岡の4町村が合併してできた市で、面積は792.5平方キロと岐阜県で5番目に大きい自治体である(高山、郡上、下呂、揖斐川、飛騨の順)。市域の外側に近いところを国道が走っているので、実際に通ってみるとそれ以上に広く感じる。飛騨古川は市域の中央南部にあり、R41はくの字状に市内を縦断している。
古川まつり会館交差点。この交差点の右側には、飛騨古川まつり会館という展示施設がある。
飛騨古川に伝わる古川祭は気多若宮神社の例祭で行われる伝統神事で、「御神輿行列」を中心として「起し太鼓」「屋台曳行」の二大祭事を加えた3つの行事群からなる。祭事が行われるのは、毎年4月19日と20日の2日間である。
引き続きr476との重複区間を歩く。舗装が赤茶けているのは、道路の中央部に消雪パイプが敷設されていることによるもので、北海道では馴染みがないが北陸や新潟ではよく見られる。
ひときわ大きい丁字路にて駅前通りが分岐する。標識も信号もないが、r480飛騨高山停車場線をトレースするにはここを左折し、駅前の起点へと向かう。
地理院地図やGoogleMapではここを直進して次の信号交差点で駅に向かう道が県道として表現されているが、飛騨市の無電柱化事業の資料や周辺の県道整備に関わる県の図面を見る限り、その情報は間違いと思われる。
駅前通りをr476交点から起点に向かって眺める。
飛騨古川の町並みはいわゆる重伝建に指定されたものではないが、自治体が歴史的景観地区として保全に努めてきた経緯がある。この駅前通りは1999年から2002年にかけて無電柱化されたもので、同時期には瀬戸川にほど近い市道壱之町線などで無電柱化が行われていた。
飛騨古川駅前に着くと、そこがr480起点となる。正面が駅舎で、左側には駐車スペースを兼ねる駅前広場と飛騨市観光案内所が所在する。
県道の区域がどこまでかは特定できなかったが、写真右側、駅舎の手前にある街灯は岐阜県管理のものであることから、少なくとも奥の横断歩道ぐらいまでは県道だと考えられる。
ここからは地理院地図を鵜呑みにして撮影したルートを辿る。先程の駅前通り-r476交点を直進すると、飛騨信用金庫のある信号交差点が待ち受ける。地理院地図は左折を県道とし、Google地図にはr480の表記がある。
なお、r476古川国府線はこの交差点を右折し、霞橋にて荒城川(宮川の支流)を跨いで国府方面へか向きを変える。直進した先は県道ではないようだ。
左折するとセンターラインのない街路に入る。
突き当りまで歩くと、タクシー会社のある交差点にたどり着く。奥の住宅の裏にはJR高山本線が通る。
地理院地図ルートを踏破すると、先程の駅前通り交点の1ブロック隣に出る。
整備された駅前通りが停車場線県道ではなく市町村道だった、ということは決して珍しいことではない(例:神奈川r306藤沢停車場線)。しかしそういった例はどちらかというと少数派である。不慣れな岐阜県道といえど地理院地図やGoogle地図の表記に不信感を覚えたことから、念の為現地で駅前通りも撮影しておいた。インターネットでの机上調査の結果、駅前通りの方が確からしいという結論を得たのは幸運であるが、このように地理院地図やGoogleが正しくないことはたまにある。
というわけで、起点のある飛騨古川駅を訪れる。駅舎は木造の古い駅舎で隣接する観光案内所より小さいが、有人駅とあってきちんと手入れされておりあまり古さは感じない。
駅舎に入ると、「JR全線」と書かれた出札窓口と、椅子の置かれた簡素な待合室がある。写真にはないが、自動券売機も置かれている。自動改札機はなく、日中時間帯は窓口係員により列車別に改札が行われる。
写真手前にある青いブルーシートを被った物体は、交通系ICカードの読み取り機である。撮影から10日後の2025年10月1日、飛騨古川駅でもついにICカードの運用が始まり、美濃太田方面で高山・下呂と美濃太田以遠に向かう場合に限りICカード(TOICA)での乗降が可能となった。
改札外からホーム上の駅名標を撮影する。駅番号はCG28である。
なお、先述の「君の名は。」とコラボして飛騨古川駅でのシーンを図柄としたTOICAが2017年に事前予約限定で発売されたことがある。発売から8年の歳月を経て、ついにモデルとなった駅で使えるようになったのである。
撮影時、ちょうど普通列車が入線してきた。飛騨古川駅は単式ホーム+島式ホームの2面3線からなる地上駅で、殆どの列車はこの写真のように駅舎側の1番線に発着する。
駅前広場と観光案内所は駅を背に右手に広がっている。画面奥には跨線橋が見えるが、線路をまたいだ反対側には飛騨市文化交流センターや飛騨市美術館といった公共施設が並んでいる。
線路の対岸にはも公共駐車場があるので、市役所駐車場が混雑している際には代わりに活用することもできそうだ。
起点より駅前通りを振り返る。駅前通りを歩く観光客は少数であるが、それでも白壁土蔵街の町並みを散策しにぽつぽつと外国人客も見受けられた。
以上でレポートは終わり。お疲れ様でした。
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