北海道道102号網走川湯線 第1部 [終点(R391交点)→ 藻琴山展望駐車公園]
北海道道102号網走川湯線 第2部 [藻琴山展望駐車公園→ ハイランド小清水725]
北海道道102号網走川湯線 第3部 [ハイランド小清水入口→ 大空町東藻琴山園(r995交点)]
北海道道102号網走川湯線 第4部 [r995交点→ 大空町東藻琴北2区(R334交点)]
北海道道102号網走川湯線 第5部 [R334交点→ 起点(R244交点)] |
藻琴山展望駐車公園で一服中の我々。この場所からの景色は第1部の最後でお伝えしたが、画面奥の小高い東屋からの景色はまたちょっと違って見える。 | |
東屋からは屈斜路湖や藻琴山もよく見えるのだが、ちょっと違うのは北東側斜里岳を眺めてみると、ちょうどいい感じに近景の駐車場や道道が遮られ、笹ヤブと立ち枯れた木が印象的な高原の向こうに斜里岳が頭を出す。 屈斜路カルデラの外輪は標高が低くてもこのように森林が途絶えた独特の風景が楽しめる。オホーツク海から吹き付ける北風を直に受けるこの場所は森林限界が低く、ダケカンバやハイマツぐらいしか生育できないようだ。 |
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とにかく道東を走り回る旅というのが今回のコンセプトなので、網走に向けてすぐに再出発。 | |
笹薮に点々と生える木は、幹が白いが白樺ではなくより寒冷な場所でも生育するダケカンバである(第1部では白樺とか言ったかもしれない)。元々は幹の高い木だが、こういう場所では幹が低く低木のようになるらしい。 | |
本州の2000m級の高原にも負けない景色、色あせた50km制限標識が更に気候の厳しさを物語る。 奥に見える扁平な山が屈斜路カルデラの外輪山の1つで、標高1000mの藻琴山である。ちなみに撮影地点の標高は約480mで、実は藻琴山よりかなり低い。実際道路を走ってみると山は写真で見るよりもっと大きく見えるかもしれない。 |
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切り通しも笹藪に埋もれている。 ここまでノータッチだったが、r102は1kmごとにキロポストが配置されている(右側)。この地点のキロポストは37kmを示している。まだ終点から9kmしか走っていない。 |
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藻琴山がだんだん近づいてくる。 | |
直進:r102 藻琴 東藻琴 右折:r587 小清水 ここでr587跡佐登小清水線の交点の予告標識。 ちなみに、この画像の撮影地点の100m手前の対向車線に、弟子屈町のカントリーサインがある。r102と町境が重なっているわけではないのだが、なぜか撮影方向の車線にカントリーサインは存在せず。 というわけで、現在地は小清水町となる。 |
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ここで右に曲がるとカルデラ外輪の裾野に広がる広大な山林を駆け下り、小清水町中心部へ向かう。一般道道ということもあってかr587はこの地点から約14kmにわたって冬期通行止めとなる。 余談だが、現在地(r587起点)は小清水町もこと山に属する。路線名の跡佐登はすぐ近くの町境を跨いだ弟子屈町の地名だが、この辺りの弟子屈町域がどこの字名に属すかは判然としなかった(唯一Yahoo地図では字屈斜路という判定がなされた)。この路線名、微妙である。カルデラ壁という場所が場所だけに所属をはっきりさせる必要もあまり無いのかもしれないが・・・。 |
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町境を跨いでも登り坂は続く。 地理院地図でこの辺りを見ると、町境はカルデラの内と外を分かつ尾根上に(=急斜面と緩斜面の境目を)走っている一方、道路は藻琴山北側の緩斜面を蛇行しながら登っている。道路のアップダウンでだけ見ると尾根と最高地点が一致しないので不自然な印象を抱くが、町境となる尾根上を扁平な場所でゆーっくり跨いでから反対側の斜面に移り、再び斜面上を登るというルートをしているからである。現に小清水町に入ってからは屈斜路湖側より斜里岳側の眺望が効くようになってくる。 |
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ここからしばらく藻琴山の斜面を登るため、制限速度が厳しくなる。 こんな坂だが運転担当のあーさー氏は60kmくらいで運転していたと思う。エンジンが頑張ってくれればカーブは緩いのでスピードを出すのは容易だ。 |
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とか思ってるとこんな大胆な∩字カーブが現れる。 登り側は追越可能だし視界も狭いわけではないが、ここで追越しをかけるのは危険だろう。 |
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∩字カーブの後、もう1度急カーブからのこのスノーシェルター。 このカーブからは再び屈斜路湖が望める。一応小清水町側だが、殆どカルデラ外輪の尾根上にあり弟子屈町との境界上といっても差し支えない場所だ。 |
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シェルター自体は一般的なものである。 道北には暴風雪時の避難場所としての機能を備えたものも幾つかあるが、大半のシェルターは防風柵の発展形みたいな感じである。 |
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藻琴山登山道入口 登り坂の頂上らしき場所で藻琴山への道路が分岐するらしい。 |
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藻琴山登山道入口 ここで左に向かって藻琴山登山道入口/ハイランド小清水725への道路が分岐。 更に、この先は下り坂つまりここはr102の最高地点となる。この交差点の標高は648mで、起点の網走市藻琴の標高が6mである。実に640mの高低差を持つわけだが北海道道の中でもここまで高低差を持つ路線は数少ない。 この続きは第3部に譲る。せっかくなので左折してハイランド小清水725へ向かう。 |
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ハイランド小清水725は道道より77m高い標高725m地点にある展望/休憩施設で、藻琴山登山道入口もそのすぐ近くにある。道道から分岐したアクセス路はこんな急坂急カーブが続く。 交通量が少なく適度な規模の山道なのでそれと思しきブレーキ痕がいっぱいある。 |
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ハイランド小清水725 に到着したが、駐車場も登山道入口も写真を撮り忘れ、更に建物を正面から撮り忘れる(ド逆光だったので避けたのかも)。これは建物を裏から撮った写真である。 おまけに、当時の営業時間9時〜に対し現在時刻8時40分。開店を待つのも微妙。 |
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建物からは屈斜路カルデラ、斜里岳、オホーツク海が一望できるが実は駐車場から屈斜路湖の眺望はそこまで良くない。 しかし建物は開いていない。そんなときどうするか? 建物の脇からこんな獣道が伸びていた(登山道とは別)。徒歩2分で良い眺めらしいので行ってみる。写真はその獣道を歩くあーさー氏。 |
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歩いて到達したのはちょうどカルデラ外輪上の少し開けた場所。このように、藻琴山展望駐車公園より高い位置からの景色を一望できる。 のだが、屈斜路湖の展望に関して言えばより湖に近い駐車公園の方に軍配が上がる。ここからだと手前の尾根が結構邪魔。 それにしても屈斜路湖は湖畔の人工物の無さと鏡のような水面が印象的である。道東の自然は雄大で魅力的だ。 |
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ここでカメラを反対側に振ると、果てしなく続く原生林の向こうに斜里岳(1547m)が顔を出す。 この日は山腹に雲がかかっており全容を拝めないのが少し残念だったがこれもこれで良い。ちなみに斜里岳は清里町清岳荘から日帰りで登ることが可能。比高900m弱、登りの沢ルートと下りの尾根ルートが印象的な野趣あふれる山らしい。 |
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もう少し北側にカメラを振るとオホーツク海が見える。手前側は森林だが、その奥には広大な牧草地と畑がパッチワーク状に広がる。 なお、背後は藻琴山が大きくそびえる。標高999.9mの楯状の山(屈斜路湖から見るとかなりの急崖)で、駐車場(6合目)からの比高は270m、ハイマツ帯を歩く尾根登りで山頂まで所要時間50分程度。登山としてはかなり手軽な部類に入ることもあってか、撮影日は多くの入山者を見かけた。 画像不足から消化不良感があるが第2部はここで終わりとする。 |
Impressions
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屈斜路湖、斜里岳・・・、と道東の自然を感じさせる景色だったが、私自身釧路網走方面に出かけた経験が乏しくこれらの自然地形に関してよく知らなかった。 屈斜路カルデラ周辺の観光地は藻琴山、屈斜路湖以外にも硫黄山、川湯温泉(他にも複数の温泉がある)、などなどそこそこの有名度を持つ場所が幾つかあるが、これらは全て火山活動に由来するものである。火山って凄いね。 第2部区間の道道はカルデラ外輪のなだらかな高原を走り、藻琴山の山腹を少し登る道路であった。視界が広くまさに高原道路という表現も似合う道だが、北海道内を見渡してみるとこういう道は案外少ない。周辺の観光ルートといえば美幌峠が有名すぎるので、もうちょっとこっちを売りだしても良いような気がするのになと思う。いや勿論、知る人ぞ知るr102でもいいんですけどね。 第3部以降は、屈斜路カルデラに別れを告げ網走までひたすら下ります。 |
北海道道102号網走川湯線 第1部 [終点(R391交点)→ 藻琴山展望駐車公園] 屈斜路湖に程近い低地から湖を望む展望台まで登る登る。 北海道道102号網走川湯線 第3部 [ハイランド小清水入口→ 大空町東藻琴山園(r995交点)] 藻琴山の裾野に広がる広大な森林を走る。とにかく下り坂 都道府県道レポート一覧へ戻る 蒼の街道トップページへ戻る 最終更新日:15年11月26日 |