東京スカイツリーの最寄り道路の1つでもあるr453本郷亀戸線。本郷側より少し郊外チックな東側をレポートしよう。

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 東京都道453号本郷亀戸線 第1部 [起点(R17/R254交点)→ 厩橋交差点(R6交点)]
 第1部は東大の近く、本郷三丁目交差点から台地を下りて湯島、御徒町、そして隅田川の手前まで。
 23区内を東西に結ぶ道路の1つとしてそこそこ交通量がある。

 東京都道453号本郷亀戸線 第2部 [厩橋交差点(R6交点)→ 終点(r306交点)]
 厩橋で隅田川を渡り、2012年開業のまだ新しい東京の名所、スカイツリーの脇を通り抜ける。
 末端部は交通量が少なく、都道はr306との交差点でさらっと終わる。

Report 2/2
 厩橋交差点

 都内を走る一桁国道の1つ、R6との交点。r453は直進。
 厩橋

 隅田川を渡る。この橋は他の隅田川橋梁と同じく関東大震災後の復興計画で架橋されたもので、着工大正15年、竣工昭和4(1929)年9月と震災復興で建設された橋としては若干遅めになる。

 元々は元禄年間頃から続いていた「御厩の渡し」の転覆事故が多かったことから1874年に木橋が架けられ、、その後1893年に鉄橋となった。橋自体の歴史は周囲と比較すると少し短いくらい?
 厩橋の東詰で首都高6号向島線を潜る。

 厩橋の名前の由来は、西岸(いまの蔵前/駒形)にあった米蔵の荷駄馬用の馬小屋にちなんだもので、橋自体にも馬のレリーフがいくつかあるんだとか(前の画像のキャプションと合わせ、Wikipediaより)。

 ところで、首都高6号の橋梁は隅田川橋梁の真上に若干被っているのが少し気になる。日本橋然り、首都高の建設により見栄えを損ねてしまった既存建築物は少なくない。
 左折:r463/清澄通り 押上
 直進:横川
 右折:r463/清澄通り 月島

 r463上野月島線/清澄通りとの交点。r453はここで左折し、r463と重複するがなぜか道路標識上では463が優先されてしまっている。
 交差点の様子。清澄通りは月島から浅草を結ぶ23区内の縦糸としての性格が強く、南側の蔵前橋通りや京葉道路、永代通りといった千葉方面まで伸びる幹線道路への連絡も可能である。そのことから、この交差点では右折する車がかなり多い。
 左折してr453を走る。
 首都高速 [駒形入口] 100m
 銀座 新宿

 ここで6号向島線上り方向への入口。ここから都心方面へ首都高を使うシチュエーションはあまり思いつかないが、ここで首都高に入ると箱崎JCTや江戸橋JCTといったホットスポットを通らざるを得ないので心してかかろう。
 左折:r463/浅草通り 上野
 直進:白鬚橋 [首都高速]
 右折:r453/浅草通り 押上

 程なくして次の交差点の案内標識。r453は右折。

 首都高の下り方向へ向かうには交差点を直進し、首都高直下の一般道を経由して向島ランプから入ることになる。当の連絡一般道は都道でもないため地図上では地味な存在だが、沿線に特に何も無いためランプまでのアクセスは快適である。
 というわけで交差点。

 見ての通り交差点はかなり広々としている上、形がゆがんでおり真っ直ぐ前方は家。首都高へ向かう場合は左奥に写る黒い車のように左寄りを走って首都高の高架下へ走れば良い。

 ちなみに左折すると駒形橋にて隅田川を渡る。上野駅方面へ向かうにはこちら側のr463。
 右折するとこんな景色。

 スカイツリーが正面に待ち受ける!!!!
 左手前:r463/浅草
 左折:r461/墨堤通り 白鬚橋
 直進:r453 押上 東京スカイツリー

 案内標識がなくてもわかるくらいもうスカイツリーがでっかくそびえている。ここで左手前に曲がってもr463だが、こちらは支線で、吾妻橋を経て雷門通りへ至る。

 左折のr461吾妻橋伊興町線は足立区東伊興へ至る都道で、当交差点が起点となる。白鬚橋はこれまた隅田川を渡る橋だが、r306の橋梁でr461の橋ではない。
 交差点の様子(ちょっと遠いけど・・・)。
 左折:r319/三ツ目通り 言問橋
 直進:r453 押上 東京スカイツリー
 右折:r319/三ツ目通り 辰巳

 程なくして、r319環状四号線/三ツ目通りとの交差点。左折するとR6に合流し四つ木方面へ抜けることが出来る(勿論言問橋経由で隅田川以西へ抜けるのも可)、右折すると臨海部の辰巳まで一直線で行き来することが可能。こういう事情もあって都内東部の「縦糸」の中では明治通りや環七と並んでかなり重要性の高い道路の一つ。
 交差点の様子。広い。

 この交差点の直下には都営浅草線本所吾妻橋駅がある。
 交差点を通過した後も広々とした通りが続く。

  東京スカイツリーであるが、この地点ではまだ通過したわけではなく、左方向にめちゃめちゃ高くそびえ立っているのだが、カメラの鉛直方向の画角が足りず写っていないのである。
 大横川(親水公園)を渡る橋。

 ここで東京スカイツリーの足元が顕になる。かなり首を傾けないとてっぺんは見えない。

 大横川は業平橋/スカイツリー付近で北十間川から分流し、木場のあたりまで南へ流れ、そこから西向きに向きを変えて門前仲町の南をかすめ、越中島のあたりで隅田川に注ぐ運河である。現在は北十間川から竪川(首都高7号直下)までのエリアが暗渠となり、全長1.8kmに及ぶ大規模な親水公園となっている。
 大横川をわたってすぐの交差点(業平一丁目交差点)で左折すると、東京スカイツリーに隣接する商業施設東京ソラマチへアクセス可能。

 だが、駐車場を利用する場合はこの交差点はスルーして押上駅前で左折、東側駐車場入口から駐車場を利用しよう。
 この辺りでr453はスカイツリーに再接近し、ちょうど左手真横になる。当然、写真には写らない。

 東京スカイツリーは高さ634m、2012年竣工・開業。東京タワーに代わる電波塔として、また観光・商業施設としてオープンし、現存電波塔としては世界一の高さを誇る(この高さは都心の高層ビル群において電波障害を免れる高さとして放送局側から提示された条件以上である)。

 ちなみに、建造物としてはブルジュ・ハリファの828mに次ぐ第2位だったりする。
 300m先交差点

 左折:四ツ目通り 京島
 直進:明治通り方面
 右折:四ツ目通り 錦糸町

 スカイツリー入口への案内って道路上にありましたっけ・・・??
 左折:r465/四ツ目通り 京島
 直進:r453 明治通り方面
 右折:r465/四ツ目通り 錦糸町

 次の交差点(押上駅前)の案内標識。横切る道路はr465/深川吾嬬町線で、東陽町から錦糸町、押上を経て曳舟より若干東側(京島交差点)でr306とぶつかる特例都道。住吉から押上にかけては東京メトロ半蔵門線の真上を走る。

 特に案内は無さそうだが、東京スカイツリーの車寄せはここで左折する。
 交差点の様子。東京東部としては普通な感じ・・・。

 この交差点、左から順に左折専用、直進専用、右折専用と別れている。直進する交通が少ないことを見越した構造であり、実際ここで左か右に逸れていく車が多数。
 で、直進するとこんな感じで車線数が減って狭くなる。
 交差点を離れると狭い4車線路・・・
 ここで横十間川を渡る。横十間川はこの道路のすぐ北側を流れる北十間川から分流し東陽町のあたりまでr465と並走する形で南下、その後流路を西へ変え先述の大横川と合流する。この運河は竪川(首都高7号)との交点まで江東区/墨田区境となっており、小名木川交点から東陽町にかけて親水公園となっている。

 ちなみに、北十間川-横十間川合流点が江東区の最北端らしい。東雲や青海といった臨海副都心エリアの一部も江東区であることを踏まえると、実は相当広い区なんじゃないかと思うが、面積は練馬区に次ぐ第6位である。いや、他県と接してない区では一番広いんだけどさ。
 550m先交差点
 左折:r306/明治通り 三ノ輪 東向島
 右折:r306/明治通り 新木場 南砂

 交差点の550mも手前で案内標識。少し気が早くないか・・・。

 横十間川を渡って以降は道路際に北十間川が流れ、広々とした景色となる。
 電線の無い光景と川沿いの柳が風流。しかしこの風情ある区間は短い・・・
 左折:王子
 右折:砂町

 r306/明治通りとの交差点の案内標識が登場するが・・・、

 これ、古くない!?

 色が濃い青で、自体も最近のとは違う、昭和のやつだ・・・。
 この標識のせいで、本当に次の信号交差点が明治通りなんだよな?r453の終点なんだよな?と戸惑ったりした。

 都道453号終点

 福神橋という演技の良さそうな、或いは漬物の名前にもなりそうな交差点でr453は終点となる。左折すると小村井交差点でr476と合流、京島でr465を合流、東向島でR6と交差し王子方面へ。右折すると湾岸部は夢の島/新木場まで至る。なお、蔵前橋通りor京葉道路経由で千葉県方面へ向かうなら右へ。

 これにてr453のレポート終わり。お疲れ様でした。
Impressions
 r453第2部区間でのメインディッシュは厩橋と交差する2本の河川に加え、2012年に東京の新名所の仲間入りを果たした東京スカイツリー、といったところだろう。

 湾岸部も運河も埋め立てが進んだ現在においては押上や向島と言ったエリアはウォーターフロントと呼ぶにはちょっと内陸すぎる場所になってしまった(と思う)が、古くから残る規則的な運河や隅田川橋梁がかつての「水の街」東京を思い起こさせてくれる。

 個人的に気になるのは、やはり道路上からの景色で見てもまだまだスカイツリーは周辺に対して飛び抜けた存在である。最近、スカイツリーの足元に外国人をターゲットにしたホテルが開業したり、浅草-押上間の連携を強める動きは出てきたりと徐々にスカイツリーの存在が街づくりに影響しつつあるようにっも思えるが、やはりまだ真新しい箱モノに見えてしまうのである。

 都道からの案内が乏しかったのも(2014年当時)、どうもまだ街に受け入れられていない気がしてならないのである。

 r453沿線エリアは大規模な再開発が控えているという話も聞かないし、現時点で大きな変化を迎えるような場所ではないのだが、外国人が多く訪れ、若者が多く集まる東京という場所であるかぎり、街の姿も徐々に変わっていくのではないかと思う。

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 東京都道453号本郷亀戸線 第1部 [起点(R17/R254交点)→ 厩橋交差点(R6交点)]
 第1部は東大の近く、本郷三丁目交差点から台地を下りて湯島、御徒町、そして隅田川の手前まで。
 23区内を東西に結ぶ道路の1つとしてそこそこ交通量がある。

 首都高速6号 向島線
 東京都心から東北道、常磐道、京葉道への交通を一挙に捌く都心部を抜ければ、隅田川を片手に走る高架区間。
 やっぱり首都高は面白い。

 東京都道476号南砂町吾嬬町線
 南砂町から江東区内を北上し、小村井交差点でr306明治通りと合流する江東エリアの「縦糸」の1つ。
 直接交差はしていなかったが、参考まで。


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最終更新日:15年12月30日