Discription

 取材日:2018年7月16日、2017年7月30日
 道東道十勝清水IC→本別IC

 帯広JCT.の標識更新の情報をキャッチした我々は居てもたっても居られず、好天のタイミングをついて夏の道路撮影へ。
 夕方一歩手前の午後は順光が強すぎるが、夏の道東はとにかく緑で気持ちいい。

Report / Section.5
7 十勝清水IC

 区間4以前とは一転、2018年に撮影した写真を使って道路を紹介しよう。もと本線料金所だった十勝清水IC料金所だが、現在はふつうのIC料金所としてすっかり馴染んでいる。ブース数は4で道東道にしちゃ多い。

 料金所直後の分岐。釧路と札幌の文字が両方同時に見られるのは楽しい。

 札幌圏から帯広を目指す場合、個人的には十勝清水で降りてR38を走るのがコストパフォーマンスの面で優れていると思うが、この先の道東道はアップダウンも少なく詰まる要素が少ないためかなり快適であり味をしめると迷うところがある。

 というわけで、本線へ向かう。入口ランプからは山が近くてきれい。

 十勝清水-トマム開通以前は現在のこの入口ランプ部分が本線で、先程の料金所に直結する構造をとっていた。

 ちなみに本線を直進した場合はこんな感じ、まずは出口標識。

7 十勝清水IC

 本線から見た十勝清水ICその2。ランプの直下で分岐する。本線をランプが跨ぐ形式のICは道東道ではここぐらいしかない。

 本線へ合流する。IC周辺は中央分離帯が広くのびのび走れるが、どうせなら合流部も4車線にしてもらえなかったか。

 [ 8 ]芽室16km
 [ 9 ]帯広JCT.20km
 帯広33km

 距離標識。芽室ICまでは16km、その先帯広JCT.までは20km。帯広の距離標識だけヒラギノ体が採用された新しいものになっている。

 E125KP。札幌起点で155km、旭川や室蘭といった他の都市よりすでに遠くまできているが帯広まではもう一息。

 非常用出入り口らしきゲートが左側に設置されている。

 対面通行に戻る。

 気温/風速計。赤いLEDの目立つ見やすいタイプ。気温は28℃、この日はそこそこ暑かった。

 ハイウェイラジオ ここから

 局名は「十勝清水」。この先本別/足寄までのNEXCO区間にはハイウェイラジオは設置されていないため、本線上で聴けるものとしては日本最東端のハイウェイラジオとなる。

 追越車線 2.5km先

 JR根室本線をオーバークロスする橋

 次の橋では国道38号線をオーバークロスする。

 R38は滝川から富良野、新得を経て帯広、釧路へ至る2桁国道。この先そこそこ距離をおいて延々並走することになるのだが、道東道が次にR38に出会うのは釧路西ICで、釧路新道に接続する。そう、まさかの終点それもまだ道東道が届いていない場所なのである。

 車間確認。前方に車両見えず・・・!

 追越車線 長さ1195m

 1195mという表記はなかなか中途半端。北海道では追越車線の長さ表記自体は標準装備だが、書かれる長さは10m単位が多い。

 追越車線スタート!

 だが、全然車がいない・・・。峠越えの需要がある区間でもなく、通るのは帯広以東へ通過する車で、それも高速代を払ってまで急ぐ車となる。十勝清水以東の一般国道は基本的に渋滞も過酷な山越えもなく釧路方面へ抜けられる。

 E130KP。千歳恵庭からだいたい2時間弱。

 峠だろうと平地だろうと延々と続く暫定2車線区間がネックだが、音更帯広or芽室帯広からノンストップで真面目に2時間走ればだいたい千歳までは行ける。

 Nシステムのようなものを通過。

 道東道をオーバーパスするのはだいたい農道である。

 1.2km続いた追越車線が終了し、対面通行に戻る。

 防風林の隙間から畑が見える。この辺りは純畑作地帯と言えるほど畑が延々広がっており、小麦、甜菜、馬鈴薯、豆の4作物が基幹作物となる。ちらっと見えている小麦色の畑は収穫を控えた小麦畑だ。

 十勝川 橋長370m

 十勝管内最大の一級河川、十勝川を渡る。この先本別まで十勝川流域を走るのだが、十勝川本流とクロスする地点はここだけである。

 橋梁は欄干が低く頼りない。370mしか橋長ないし・・・。

 防風林に阻まれ周囲はなかなか見えない。ただこれがスピード感を生むのでかえって走りやすい。

 十勝平原SA 3km
 長流枝PA 30km

 直近の休憩施設、十勝平原SAはもうすぐ。長流枝(おさるし)と同じくPのみという弱小SAだが、占冠以来50kmぶりの休憩地点であり釧路方面へ乗り通すならぜひ寄っておきたい。

 ちょこちょこ対面通行に戻ったりする。

 ゲートボール発祥の町 芽室町

 ここで、芽室町に突入する。この辺りの町境は道路に沿って直線的に引かれているので、唯一の目印はこのカントリーサインぐらいであるが・・・、通常のカントリーサインではなくゲートボールの絵が描かれた特別仕様である。

 特別仕様とはいえ、配色といい、更には細身の丸ゴシックといい、視認性の悪さも特別である。

 十勝平原SA 1km

 旧来通りのSA予告標識。道東道で唯一このSAだけ自治体名も字名も採用されていない。。

 追越車線 2km

 正面の跨道橋も農道だが立派過ぎる。対面通行の中でもきちんと4車線化を見越した作りだったりしている。

 再び立派な中央分離帯と畑が脇に見える。

 夏の時期は小麦畑の刈り取りが終わっているので、作物によって微妙に異なる緑色と小麦の跡地で畑はパッチワーク状に見える。

 十勝平原SA

 ランプ分岐部は追越車線がない代わりに中央分離帯が広く取られており、一応は暫定2車線として機能している構造だ。

十勝清水SA

 十勝清水SA入口。2018年撮影時はスルーしたので内部の写真は2017年撮影のもので。

 十勝清水SAは施設自体は奥に見えるオレンジ色のトイレ建物+自販機のみで無人エリア。

 近年は利用者増加に伴い占冠と同様にプレハブでの飲食店が出店するようになっている。

 占冠や由仁のように無駄のない作り・・・ではないのが十勝清水SA。こんな木陰の休憩所や庭がある。さすが道東道最古参にして日本最東端のSA。

 高速道路のSAって何気に隠し遊歩道とか休憩所みたいな場所が多くて実は隅々まで見ると結構歩くんですよね。ただそこがいい。

 SAから小径を歩くとこのような展望台もある。上り線エリアが直近に、その奥には周辺地域に広がる広大な畑作地帯がまさに「平原」として広がる。

 十勝平原SAの所在地は芽室町祥栄という地域である。本来は芽室SA、あるいはPAなら字名を使って祥栄PAなどという名称もありえたが、どちらもしっくりこないのか、十勝平原という広域地名をつけられてしまった。

 ちなみにこの先の長流枝と上浦幌はどちらも字名が使われている。

 車間確認

 [ 8 ] 芽室 1.5km

 十勝平原SAをすぎれば、芽室ICはすぐそこ。。

 追越車線 長さ1970m

 1970mとは結構長めの追越車線。これはボーナスタイムだ!(速度出し過ぎはダメですよ・・・!

 <54> 芽室 鹿追 [ 8 ] 出口 1km

  <54> 芽室 鹿追 [ 8 ] 出口 500m

 接続道路はr54東瓜幕芽室線。芽室町から鹿追町東瓜幕までをおおよそ南北に結ぶ道路。R38から若干遠いからか、他の道路は書かれていない。

 なお迂回路があるので全然問題ないが、r54は音更町内に2016年台風被害による長期通行止め区間が存在し、地味に道道家の行く手を阻んでいる。

 <54> 芽室 鹿追 [ 8 ] 出口

 出口標識だけヒラギノ体が採用された新型である。書かれている内容は同じ。

 芽室ICから芽室町中心部は約6km、R38は約5kmである。釧路方面から鹿追、札幌方面から芽室へのアクセスには有利だがそれ以外となると芽室帯広や清水に軍配が上がる。

8 芽室IC

 芽室方面はこちらから。

 十勝清水-芽室の料金は一般車620円。実はこの料金、この先の音更帯広ICあるいは帯広広尾道芽室帯広ICでも同料金である。そう、帯広に向かう車が無理に芽室ICを利用しても節約にすらならないのである。

 入口車線からの合流。

 十勝清水ICあたりで触れたが、道東道の料金体系は完全に連続というわけではない。

 簡単には、十勝清水以西は距離制
 十勝清水通過で+620円
 帯広音更通過で+510円
 池田通過で+620円
 という料金体系を取っている。ただし、芽室-音更帯広内の相互利用は別途料金が定められている。

 道路は対面通行へ戻っていく。

 まず十勝清水通過による+620円について。
 実は芽室-十勝清水の通常料金が足し算された形になっている。であるから、帯広音更&帯広JCT-十勝清水は距離制より割安、十勝清水を超えても音更帯広の場合はやや割安に落ち着く。
 (例:音更帯広占冠75.9km2,030円、札幌砂川SIC75.3km2,170円)

 逆に芽室とトマムIC以西の利用料金は距離制より若干割高になる(例:芽室トマム38.1km1,340円、三笠滝川38.9km1,200円)。

 道東道料金論の続きに移ろう。音更帯広-池田は21.6km510円、池田-本別(19.0km)or足寄(30.4)は620円。一般的な距離制料金と同レベルなのは池田本別の620円のみで、残りは割安だ。

 この先対面通行

 料金体系は連続していないので、本別-音更帯広の利用は40.6km1,130円となるが実は距離制よりも割安だ(例:室蘭豊浦39.8km1,220円)。3つの不連続料金を足した本別-芽室は十勝区間の中で最も割高感があるが、それでも52.1km1,590円で、距離制よりほんの少し高い程度である(例:伊達白老52.5km1,560円)。

 [ 9 ]帯広JCT.3km
 帯広15km
 広尾91km

 帯広JCT.は2003年に追加された形だが、当時は十勝清水-夕張が未開通であったことからインターチェンジ番号が振られていなかった。その後トマムICまで延伸された際にインターチェンジ番号が振られており、枝番ではなく整数となっている。

 [ 9 ] 帯広JCT. 2km

長流枝PA

 PAへの入り口はこちらから。この先、休憩施設は2017年撮影。

 [ 9 ] 帯広JCT.1km

 本線:[E38/道東道] 音更帯広出口 釧路 北見
 左へ:[E60/帯広広尾道] 芽室帯広出口 広尾

 帯広JCT.は、E60帯広広尾道に接続するジャンクション。方面標識は比布JCT.や黒松内JCT.のものとほぼおなじ型式で、比布JCT同様ヒラギノ化・ナンバリング対応がされた新標識に交換された(2018年4-7月頃?)

 その結果、まさかの出口情報が追記され標識は非常に窮屈になった。いやこれ詰め込みすぎでしょ。

 情報掲示板。道内によくあるスタイル、表示は鹿注意。

 [ 9 ] 帯広JCT.500m

 本線:[E38/道東道] 音更帯広出口 釧路 北見
 左へ:[E60/帯広広尾道] 芽室帯広出口 広尾

 この標識、2018年設置の非常に新しいものとあってじっくり眺める分には面白いが、まずサイズが小さいので文字が小さい。そうなると、走行中に情報を把握できなくなる。このページでのこれ以上の批評は避けるが、せっかく新調したのになんでこうなるのかなあと。

 [ 9 ] 帯広JCT.500m

 本線:[道東道]釧路 池田 北見
 左へ:[帯広広尾道] 帯広 広尾

 なお、更新前の標識がこちらである。対面通行区間で標識自体が小さいのでこれぐらいの情報量でも結構ぎっしりなのである。

 更新前後での大きな変更点は「帯広」表記の消滅とその代りの出口案内の追加である。道東道音更帯広ICと帯広広尾道芽室帯広ICはどちらを利用しても利便性に大差は無かったので、帯広広尾道だけ「帯広」表記は確かに少々乱暴だった。

 よくあるパトランプが設置されている。特に夜間走るとマジで取締りがいるように見える。

 「帯広」表記を出口案内に切り替えたことは決して悪い決断ではないのだが・・・、いかんせんスペースが足りないのである。ここは従来のように補助標識で補うのがよかったのではないか。あと料金所を図に書き足すのは不要であるし、空港は予告の段階からもう少し目立つべきではないだろうか。

 [ 9 ] 帯広JCT.

 本線:[E38/道東道] 音更帯広出口 釧路 北見
 左へ:[E60/帯広広尾道] 芽室帯広出口 広尾

 とかち帯広空港、大樹・広尾方面はこちらから。帯広市街の南西側をぐるっと回り込むので市内南部も帯広広尾道を経由して帯広川西ICを使うと便利。

9 帯広JCT.

 左へ:[E60/帯広広尾道] 空港 広尾
 直進:[E38/道東道] 釧路 北見

 4車線の高速道路で見るオーソドックスなタイプのジャンクション標識。シンプルに遠方の方面のみが表示されたもの。最初からこれが欲しかった。今回は道東道を直進し、更に撮影を進めよう。

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最終更新:2018年8月17日