Discription

 取材日:2018年6月25日
 高谷JCT. ⇔ 新倉PA(往復)

 新規開通区間走行からの往復撮影。
 条件はまずまず、カメラ性能と日の高さを利用して逆光でも両方向撮れたか・・・!?

Report / Section.6
82 三郷南IC

 かつての終点、三郷南ICを通過する。ここから、2018年6月開通区間

 新規開通区間もこれまでと大きく変わらない防音壁に囲まれた道路。三郷市内を南下する。

 この先、埼玉県三郷市→東京都葛飾区→千葉県松戸市と都県境を跨いでいく。

 高架区間なので非常口と非常電話もしっかり完備。

 この辺りで東京都葛飾区に入っている。外環は東金町運動場の西側を通過しており、すぐ先の江戸川まで数百メートルの間だけ東京都内となる。

 三郷市-葛飾区境は小合溜井という準用河川(元は用水池)により隔てられており、付近は水元公園、あるいは東金町運動場として利用されている。境には一部未確定領域があり、地図でみても小合溜井上の一部で境界線が途切れていることがわかる。

 一旦防音壁が途切れる。

 ここで江戸川を渡る。途中で千葉県松戸市に突入する。

 橋梁表示、境界表示いずれも側壁に貼り付ける形で設置されているため、初見では撮影が難しすぎた。

 所要時間表示付きの図形表示。

 この先京葉JCT.では京葉道路と小松川線の両方に接続可能であるため、湾岸線/東関東道と合わせて4路線、プラス首都高9号辰巳-箱崎の渋滞表示が確認できる。宮野木以遠は渋滞状況や料金で2ルートから上手に選択するのがいいだろう。

 なお図形表示板はこの1枚だけで、リカバーの効く都市部の道路という事情もあるが、中日本よりこの手の標識は少なめである。

 トンネル情報板

 前方にトンネルの坑口が見えているのがお分かりだろう。この先、市川南IC付近まで連続での地下/半地下区間となる。

 ちなみに、この付近で外環はJR常磐線と国道6号を跨いでいる。千葉県区間で地上を走る鉄道と立体交差する唯一の地点であり、あとの立体交差は全て地下区間内(北総線と都営新宿線が外環の下、残りは外環の上)である。

 トンネル入口。ここから複数の地下トンネルとそれらをつなぐ半地下区間が連続する。

 道路上ではトンネル名を示す表示類が乏しく、正直どこからどこまでが何トンネルなのか全くわからない。

 最初のトンネル区間は短く、その後は中央分離帯が採光部となる半地下区間が続く。

 反対車線とはコンクリート柱で隔てられている。「大都市の地下インフラ感」を感じる面白い光景だが、トンネルよりインフラ感があるのはなぜだろう。

 [ 85 ] 市川北 出口 2.5km

 市川北ICの予告標識。外環千葉区間の標識は内照式ではなく外照式が主流となっている。技術紹介のページによると路肩壁面から灯具で標識を照らすとともに、標識には「拡散プリズム型反射シート」を貼り付け、視認性を高めている。「新外照式」と呼ばれる方式であるが、方法自体は最新という程ではなく、新しいのは反射シートのタイプのようである。

 再びトンネル情報。

 左側より流入車両があるのが見えるが、この先に松戸ICの合流がある。

 大都市圏道路の例にもれず松戸ICもハーフICで、外回りは入口しかない。というか外環道ではフルICは端点の大泉を除くと草加・和光北・和光の3つしかないのである。

83 松戸IC

 松戸IC合流。一般道部分のR298と、千葉r1市川松戸線に接続する。

 江戸川の東岸、市川-松戸を南北に結ぶ主要道路であり交通集中による渋滞が目立つ道路であった(外環の工事もそれに拍車をかけたという)が、R298と外環の延伸により大幅に改善した。

 松戸ICを過ぎると、青色のエスコートライトが我々をエスコートするようになる。

 照明同士が位相をずらして点滅することにより青色光が一定速度で走っていくように見えるアレである。新名神と同様、外環もデフォルトで設置されている点に注目したい。なお、山岳トンネル主体の新名神とはずいぶん雰囲気が違っており、青色の光がピカピカの内壁に反射する様は未来的というよりは幻想的。

 半地下部にもエスコートライトが設置されているが、日中は採光部から光が入ってくるため青色光はあまり目立たない。

 実走したときの印象としては、エスコートライトは概ね80km/hぐらいで動いていた。なお外環の左車線は区間によるが80km/h以上で流れることはあまりないので、大体はライトに抜かされる。

 再び半地下になったところで北千葉JCT.の接続準備構造を通る。

 番号[84]が欠番になっているのはこのためだが、外環にはもう1つ、八潮JCT.という接続準備構造が設置されている。

 [ 85 ] 市川北 出口1km

 こちらの標識はジャンクション部に設置されている。

 今度は合流側の接続準備構造。

 接続予定の北千葉道路は2018年現在事業化すらされていない。先述の八潮JCT.も同様である。これはトマソン化する予感しかしない・・・。

 [ 85 ] 市川北 出口

 直進方向は外環道高谷の表記。標識は側方から照らされているため、撮影タイミングによってはこんな風に照明が思いっきり反射する・・・のだが、実際に走行すると眩しいということは無いぐらいうまく拡散している。

85 市川北IC

 R14/R298に接続する。R14よりはだいぶ北にあるため市川・本八幡駅からは離れているが、この先京葉市川ICでは降りられないため、外環外回りから市川市内へのアクセスはこのICしかない。表示類はあまり豊富ではないので注意しよう。

 市川北ICを通過して再び半地下区間。周辺はひたすら住宅地だ。

 ところで、半地下区間の路面の影に注目してほしい。採光部からの光が太陽光にしちゃずいぶん柔らかいように見えないだろうか(撮影当時は晴天で日差しはかなり強かった)。実は半地下区間の採光部(掘割開放部)には遮光ルーバーが設置されており、外気との循環を確保しつつも強光によるチラツキを抑える工夫がされている。

 強い日差しを和らげる仕組みのおかげで半地下部でも右車線だけ明るすぎるということがなく、視覚的に疲れない環境が確保されているのが嬉しい。

 ちなみにルーバーとは、羽板を並行に並べた塀や柵を指す。エアコンの吹出口で方向調整するアレや、寒冷地の吹雪避けのアレであり、厳密には異なるがオフィスの窓のブラインドも形はルーバーのイメージと相違ないだろう。

 京葉JCT 3km

 この先、E14京葉道路・首都高7号小松川線はこちらで分岐する。この狭いスペースにランプ部のループまで描いてくれているのはありがたいが、少し込み入った印象を受ける。

 E14京葉道路、E51東関東道は直進。

 この先京葉JCT.まで何発も標識が登場し続ける。遠方の目的地を目指す場合はどちらでもいいのだが、E14とE51どちらかでしかアクセスできない目的地を目指す場合は注意すべし。

 急カーブ・・・はないものの、細々とカーブを繰り返す。都市部の地下を走るという性質上仕方ない部分はある。

 外環道方面情報掲示板。サイドの標識はほとんど認識できないのはしょうがないか。

 次は京葉道路方面情報。これもサイドの標識は見にくいので、こうなると2枚立て続けに情報板が現れる、という感覚。

86 市川中央IC

 高谷方面のみのハーフICで、外回りは入口のみ。本線上には京葉JCT.1km手前標識。

 再度標識類が連発する。E14京葉道路は左、E51東関東道は直進。

 7号小松川線は左、B湾岸線は直進。

 京葉JCT.は厳密に言うと京葉道路上にあるJCT.で、小松川線に切り替わるのはもう少し東京寄り、一之江-篠崎間となる。篠崎ICは京葉JCT.経由でも利用できるため、一応東京方面に入っても首都高の手前で降りることは可能。

 トンネル情報。標識上部を見てわかるように内照式だと標識はこれぐらい明るいが、先述の通り外環では新外照式が採用されているため、標識が眩しいということもない。

 またまた路線案内。

 この辺りでも道路は半地下とトンネルを繰りかえす。トンネルと言ってもボックスカルバートが採用されている部分が多く、中でも市川中央IC周辺の京成本線総武本線との立体交差は複雑な工法により鉄道の運行に支障をきたすことなく外環を通している。

 標識は小出しに、たくさん。

 京葉JCT.は地下ながら2車線分岐で、取付部が広く確保されている。

 京葉道路と東関東道はこれまで箱崎/辰巳、そして宮野木の2箇所のみで相互連絡していたが、高谷と京葉の2JCTで連絡する外環道の延伸により両者のルート選択がより容易かつ柔軟になった。

90 京葉JCT.

 京葉道路/7号小松川線ルートへはこちら。

 全方向相互連絡可能な4方向JCTとして計画されていたが、外環内回り→京葉下り、京葉上り→外環外回りの2ランプだけが2018年6月現在未供用であり、2022年度の供用開始を予定している。

 このため、湾岸線都心方面と京葉道路千葉方面の相互連絡は今の所不可能である。

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最終更新:2018年7月8日