十勝管内の東に位置する浦幌町は、R38や道東道での釧路市内方面への玄関口とも言える。
 直別共栄線は、そんな浦幌町内の沿岸部を走る海岸道道だ。
Information
路線: 北海道道1038号直別共栄線
起点:十勝郡浦幌町直別(R38交点)
終点:十勝郡浦幌町共栄(R38/R336交点)
延長:29,966m(実延長)
沿線:JR直別駅、JR厚内駅、昆布刈石展望台 他
走行:全線(終点→起点) 2018年10月2日撮影
Index

 北海道道1038号直別共栄線 第1部 [終点(R38/R336交点)→浦幌町昆布刈石(R336交点)]
 浦幌市街へ向かうR38から分かれ、延々と広がる酪農/畑作地帯を海へ向かってひたすら走り抜ける。

 北海道道1038号直別共栄線 第2部 [昆布刈石→厚内]
 海が見えてきたらそこが昆布刈石。
 付近を見下ろす展望台から雄大な太平洋を見て楽しんだ後は、越波お構いなしの海岸区間に入る!

 北海道道1038号直別共栄線 第2部 [厚内→起点(R38交点)]
 R38から離れた厚内地区から先も海岸区間は続く。
 十勝管内のほぼ東端となる直別地区に入ったところでR38にぶつかりr1038のトレースは終わりとなる。

Report 1/3

 300m先交差点
 左折:R38 釧路 白糠
 直進:r1038 厚内
 右折:R336 浦河 広尾

 R38を帯広から釧路方面に走り、豊頃町を過ぎて浦幌町へ入る。吉野地区を過ぎたところで、r1038終点交差点の予告標識。

 左折:R38 釧路 白糠
 直進:r1038 厚内
 右折:R336 浦河 広尾

 前方に交差点。この交差点は左折レーンが設けられているため、R38を走り続ける場合は左へ、そうでない場合は右へ。r1038はR38より海側を走って後に合流する道道なのだが、方面表示は道中の「厚内」が採用されている。

道道1038号終点

 吉野共栄交差点。r1038に入るにはここを直進する。

 交差点は左矢印信号が設置されており、R38(左折レーンを左へ)を優先させるような制御がなされている。浦幌方面から来るともちろん右矢印が設置されている。

 r1038に入って直後、実を付けたナナカマドの木に紛れる形でr1038の縦型道道標識を捉えた。この道道は標識面でも恵まれており渋い道道標識がこの先に待ち構えている。

 アナログ式(?)の情報掲示板。天候条件などでr1038が通行止めになったとき使用されるのだろう。

 「夜間の除雪はしていません」

 人口希薄地帯の道道によくある標識。サイズが縦型道道標識に近いので裏から見つけてがっかりすることも多い。

 この辺りは十勝川流域の中でもかなり下流に位置しており、平坦な平野には畑や牧草地が広がる。前方を見渡しても目立った山並みは無いので距離感がだんだん大きくなってくる。

 いつもの六角形型の道道標識がカーブの途中に設置されている。ここは逆光なので撮影などはせずスルー。

 前方には白糠丘陵に続く緩やかな丘陵地が見えるが、手前は平坦な平野。直線道路は何キロも続いているわけではないが道路周辺に建築物は見当たらずスピード感覚が麻痺しだす。

 この辺りは標高が低く水はけも良くない。夏は霧の影響を受けやすい分、暑さに弱い作物の収量性は高かったりする。

 最果てとまではいかないがひたすら同じような景色が続く。

 実を言うとR38帯広方面からここ浦幌に至るまでの間で既に畑作地帯を数十キロ突っ走っている。この辺りを通る頃には眠気を感じたりスピード感覚が麻痺しだしていたりすることもあるので、運転には注意したい。

 200m先交差点
 左折:浦幌市街
 直進:r1038 厚内

 この先、浦幌川を渡った先で浦幌方面への抜け道が分岐する。

 左折:浦幌市街 6km

 浦幌市街へはこちらを左。R38からわざわざ海側に入った我々がここで左折することはほぼ無いが、浦幌市街と十勝太方面とを行き来するショートカットルートにはなるので活用できなくはない。

 もう一度道道標識が現れる。案内は十分。

 情報表示板がここにも設置されている。

 r1038の場合、吹雪や大雨といった天候条件だけでなく越波も通行止の要因となり得る。比較的活躍の機会は多そうなので電光掲示板になってもいいような気はするんだけど・・・。

 浦幌町 一般廃棄物処理場

 道東らしい開放的なストレート。さっきからずっとそんな感じだが。

 津波浸水予想地域 これより先

 標識の通り、津波による浸水が予想されるエリア。最近は低地を走る路線各地に見られる。路線番号も書かれており地味に道道のサインだ。

 直進:厚内 19km
 右折:十勝太5km

 十勝太方面へ抜ける道路の入口。十勝太遺跡展望台を経て浦幌十勝川沿いを走り、R336へぶつかる。十勝太地区の集落もこちらから。

 新天橋を渡る。

 丘陵地が近づいてくる中、道路はゆるいカーブを繰り返す。

 第1号橋。ずいぶん機械的に付けられた名前だが道道ではこういったものはおなじみ。

 凸凹注意・・・ではなく路面凹凸注意の標識。低地ということもあり地盤が弱い。確かにうねっている。

 津波浸水予想区域 ここまで

 ほとんど勾配がないようなところで突然浸水予想区域を区切られても、という戸惑いがあるが、一定の基準が無ければ評価できないのも事実なので難しいところだ。

 大浦橋。似たよな景色が続いてますよねー。

 大浦橋を過ぎてすぐのところで、こんなものを見かける。
 そう、道道標識である。
 それも、年季が入っているのか、色がだいぶ薄くなっている

 標識を思いっきりアップで撮ってみる。青色部分がきれいに落ちていると思いきや、標柱に取り付けられている中央部だけ元の色が残っている。どうしてこんな落ち方になったのだろう?

 まだまだr1038は続く。

 再度凹凸注意の標識。さっきから割と揺れていた記憶。

 直進:厚内 15km
 左折:浦幌市街 6km

 ここでまたまた町道との交差点。左折すると山間部を通り抜けた後、浦幌神社の脇からR38/浦幌市街へ降りることができる。吉野共栄からr1038を通っている我々が使うシチュエーションは考えにくいが、浦幌市街から昆布刈石への最短経路として利用可能だ。

 はめ込み式の道路情報。そして、「通行規制区間」の表記が初めて登場する。異常気象時=波浪による越波も含むため、この道道は通行止めになりやすい。

 牧場の建物が並ぶ様子はr974東台留真線などを思い出す風景。そういえば同じ町内なんですよね。

 ここにひっそりとゲートが設置されている。ここからは無人地帯で、なおかつ暫くの間アップダウンのある区間となる。

 まだまだr1038は続く。

 この先で作業用道路らしき林道が右から分岐している。道路地図を見るに、恐らくr1038の旧道らしき道路である。

 未舗装路の様子はこんな感じ。現道より西側をぐねぐねと走るこの旧道は、現在は森林管理作業で使われているようで、たまにロープがかかっていたりと一般の通行はちょっとはばかられる感じだった。

 旧道分岐を過ぎてまもなく、霧止峠と呼ばれる小さな峠を越える。

 霧止峠という名前の由来は調べてもはっきりとはわからなかったが、恐らく太平洋からの海霧がこの小さな峠で堰き止められていたとか、霧が濃くて車を止めざるを得なかったとか、そういったものではないかと思う。あくまで個人の推測である。

 下り坂に入る。快適な2車線路ゆえ、スピードが出やすいので気をつけよう。

 先ほどの未舗装旧道は。このカーブの先で右側から合流してくる。

 引き続き走りやすい下り坂が続く。

 直進:r1038 釧路 厚内
 右折:R336 浦河 広尾

 ここで唐突にR336(新道)との交点が近づく。国道が右から突然ぶつかってきて終点となる不思議な交差点なのである。

R336交点

 ここで国道336号線が右へ分岐する。R336はここ昆布刈石を起点として、吉野共栄からのR336(旧道)と合流した後十勝エリアの太平洋沿岸を延々と走り、広尾から黄金道路と名を変え、えりも町を経て日高山脈の向こう側、浦河へ至る国道である。

 R336は終点が釧路市に指定されている一方、一般道道交点で途切れるのはやや不自然である。実はこの先r1038昆布刈石-直別が国道昇格するのでは?という考え方もあるのだが、そうなるとr1038の行く末が心配されるところだったりする。幸いにしてそういった事業計画を聞いたことはないが・・・。

最終更新:2018年12月17日