路線: | 北海道道441号札内停車場線 | |
起点: | 中川郡幕別町札内中央町(JR札内駅) | |
終点: | 中川郡幕別町札内中央町 ※接続する国道及び道道は存在しない | |
延長: | 152m(うち、重複14m?) | |
沿線: | JR札内駅 他 | |
走行: | 全線(起点→終点) 2018年5月5日撮影 |
幕別町の北西側に位置するJR札内駅は帯広市と札内川対岸にある札内地区の中心駅。線区としては根室本線に属する。
駅舎内はよくある町の中心駅といった規模の駅。みどりの窓口はJRグループ企業が業務を行う業務委託駅で、営業時間は7:00〜16:50、日祝は休み。
撮影日は祝日でありみどりの窓口は休み。なお札内駅は有人駅ながら停車するのは普通列車のみで、その運行本数は毎時1本程度である。幕別市街より札内市街の方が人口規模も大きいので特急停めても良い気がするんですけどね。
この日は無人ということで改札をスルーしホームから構内踏切へ。釧路方を眺めてみる。
ホーム構造は相対式ホーム2面2線で本線は右側2番線とのこと。普通列車はほとんどが駅舎側1番線に停車し通過列車は2番線を通る。
駅名標。駅番号はK32。
新得方の隣駅は帯広駅で、釧路方はかつて稲士別駅が隣駅であったが2017年に廃駅となり現在は幕別駅が隣となる。
駅舎を背に駅前を眺める。ちょっとした花壇で区切られており小さな車寄せがある状態であるが、基本はタクシーと送迎のためのスペースである。正面に見える道路がr441で、ここについては何のひねりもない。
札内地区においては駅北側を東西に走る国道38号が町のメインストリートとなっており、バス停や商業施設はほぼ国道沿いに立地する。駅周辺は農業倉庫と若干の商店がある程度の静かな町である。
道道に入る。札内地区は先述の通り帯広市のベッドタウンとしての性格が強く、比較的新しい住宅地というイメージもあるが、この辺りは駅周辺とあって古めの建物が多い。
なお正確な道道起点について詳細には現況を調べていないがおそらく駅前の車寄せは道道区域に含まれず、駅前の町道交差点がその起点と考えられる。
いつもの道道標識が登場する。縦型でもなく単独のもので、「一般道道 札内停車場線」の補助標識付き。
左折:帯広 R38方面
直進:r441 釧路 R38方面
右折:更別
100m余り歩いたところで町道交差点の案内標識。地名を表す「札内中央町」の標識は年季が入っているが堂々と置かれている辺りやっぱり道道である。
ここ、町道交差点が正式な位置である。
「え?さっきの案内標識だと直進してもまだ道道だよね?」と思う方もいるだろう。確かに、普通の路線であればここが終点だなんて言うと「Pima氏もいよいよおかしくなった」とか、「道道オタクとしてそんなことを言うとかあり得ない」と思うだろう。いやむしろそれが普通である。
驚くことに、
本当にここがr441終点である。
根拠だが、現地と地図を照合してすぐわかるものに延長がある。試しにGoogle地図で駅前からこの交差点の位置を計測してみよう(Googlemapのスクリーンショットを掲載します)。
交差点の中央から駅前道路交点でちょうどよく152mとなる。
この距離。
現況調書の総延長と一致している。
つまり、r441は他の道道/国道から完全に孤立した路線となってしまっている。こうなると実は道路法による規定から外れてしまっているのだが、これには歴史的経緯がある。今度はOpen Street Mapをベースに説明しよう。
r441札内停車場線の元々の接続道路は約300m離れたR38ではなく、それよりも近い位置で接続していたr238更別幕別線である。
札内地区の市街地化と都市計画道路の建設に伴い、1999年にr238のルートが地図の桃色線から青線に変更された。
こうした変更はよくあることだが、r238交点を終点として規定していたr441には、何の変更もなされなかった。本来なら終点を変更する告示がなされるはずが、それがなかったのである。
その結果、r441は町道にのみ接続する本当の孤立路線となってしまった。現場には道道を示す標識もあるのに、なんとも不遇な話である。
r441を終点から振り返る。150m先の駅舎はそれほど遠くなく、道道の全景を容易く見渡すことができる。
この道道が孤立路線となってしまった経緯は、ひらたく言えば事務的ミスである。ルート変更したr238だけでなくr441にも目を向けてやればすぐわかることである。お蔭でこういう変わったネタとして紹介できちゃうんですけどねー。
終点交差点のそばには街路樹に埋もれてr441の道道標識が立っていた。国道交差点ではなくこの交差点にあるということは先程の経緯からすると矛盾することはない。
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北海道道441号 札内停車場線 |
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