取材日:2018年4月22日
阪神高速3号神戸線芦屋出口→名神→東名名古屋IC
大学時代の同期氏と2人で行く高速修行の旅。メインディッシュ2つのうち、片方がこの名神トレースだったりする。
取材日:2018年4月22日
阪神高速3号神戸線芦屋出口→名神→東名名古屋IC
大学時代の同期氏と2人で行く高速修行の旅。メインディッシュ2つのうち、片方がこの名神トレースだったりする。
「合流注意」標識。これも結構年季が入っている・・・。
[28-1] | 湖東三山PA | 8km |
[ 28 ] | 彦根 | 19km |
[27-1] | 米原JCT. | 27km |
名古屋 | 93km |
距離標識。次のICは8km先の湖東三山PA/SICで、その次が彦根、そして米原JCT.は枝番である。
湖東三山PA/SICの設置は2013年、米原JCT.の開通は1980年のことである。彦根&名古屋の標識が米原より古いということはこれ、かなりの年代物・・・?
所要時間情報。米原が離脱し、東名高速上の小牧JCT.が仲間入りする。
路肩でちょっとした工事中。これがさっきの情報にあった「路肩規制」・・・?
水田を真横にひたすら走る。盛土が低いと目の高さが低くて近くの景色が本当によくわかる。
430KP。前方には右側から鈴鹿山脈の山並みが迫ってくる。
地図を見ると名神高速は近江盆地の南側を通過していることがよくわかる。この付近からは盆地と山脈の辺縁部という高速道路にありがちな位置を走る。
迫りくる山並みを避けるように左カーブが続く。
ここで久々の現役バスストップ、百済寺バスストップを通過する。
廃バスストップを多く見かけているので名神はバス停なんてほとんどないのでは?と思ってしまいそうだが、八日市や菩提寺といったIC/PA併設のバスストップが点在するのでそれなりには残っている。なお百済寺BSは2009年まで付近に近江温泉という温泉地が存在したため、バス停留所の廃止整理を逃れたようなものっぽい。
湖東三山PA 3km
多賀SA 9km
休憩施設の距離標識。次の湖東三山PAまで3km、その次の多賀SAは9kmと比較的近接している。
ここでいかにもPA跡ですという感じの分岐がある。廃止PAというわけでもないし、何だろう?
と考えあぐねていたらチェーンベースだという情報をいただいた。名称のわかるソースは数少なかったが、京滋ドクターヘリのランデブーポイント一覧の中に「百済寺チェーンベース」という文字列を発見したため、この名前が正式名称のようだ。
あ 危ない 車間距離は?
例の敷地横の本線にこんなコミカルな標識。若干下り勾配なのでスピードがつきやすい。
湖東三山PA 2km
SICのIC番号は28-1。
ハイウェイラジオ聴取区間。
湖東三山PA 1km
ここで愛荘町に入る。カントリーサインのモチーフは「金剛輪寺の三重塔」。
金剛輪寺は愛荘町内にある寺院で、西明寺、百済寺と並んで、湖東地方を代表する3つ天台宗寺院、湖東三山の1つとして知られる。
湖東三山PA 500m
このPAはもとは秦荘PAという名称であったが、2013年にSICが設置されると同時に付近に位置する湖東三山の名を冠した名称に変更された。
なお、秦荘町は2006年に愛知川町と合併し、愛荘町となり消滅した。時をさかのぼって1955年、秦荘町は秦川村と八木荘村が合併してできたという。合成地名の歴史は2度繰り返された。
SIC併設の湖東三山PAはこちらから。金剛輪寺のすぐ西側に位置し、上り線はカーブに沿った細長い敷地に大型30小型34という小さめの駐車場が詰め込まれている。なお名神では数少ない無人休憩施設である。
湖東三山PAを通過する。目の前を横切る歩道橋はかつて存在したバスストップを行き来するもので、現在は通行できなさそうである。
引き続き近江盆地の東縁を北上する。地形に逆らわない線形と勾配が延々続く。
だんだん山間区間っぽくなってきましたね。
次に甲良町に入る。町名に因んでいるのか、描かれているのは亀のキャラクター。
なお、現在の甲良町のイメージキャラクターは「ココラちゃん」というコアラのキャラクター。町名に似ているからだと。亀のキャラクターは一発屋だった。
奥に見えるちょっと土被りのあるトンネル?は、湖東三山の1つ、西明寺の山道。無機質な道路橋ではなく、それらしい風景と一緒に高速道路を跨ぐ風流仕様。
西明寺を離れてすぐ、甲良PA跡がある。
もともとトイレと極端に小さな駐車場のみだった無人エリアだった。湖東三山PAと多賀SAの中間地点にあり両者から3kmずつしか離れていなかったことから、2005年に廃止された。
多賀SA 2km
甲良PA跡を通過すると多賀SAはもう少し。この標識、ズラリと並ぶピクトグラムと標識の3分の1を占める「レストイン多賀」の文字。SAを予告する内照式標識にしては規格外な大きさ。筆者個人的にすごくツボな標識だが、感想をまとめれば日本最大級ともいえる高速道路の「サービスターミナル」っぷりが何かもうすごくいい。
多賀SAと多賀大社のお膝元、多賀町に入る。カントリーサインは多賀大社が描かれており、背景まで書き込まれた手の込みようである。
多賀SA 1km
この標識はヒラギノフォントが使われている新しいもの。レストインの標示はベッドマークからベッドに人が寝ている図にグレードアップしており、下にバッチリ英語表記が追加されている。今っぽい。
情報表示板は特に情報なし。
彦根インターまで5キロ
名神では見かけるこの手の予告標識は目立たない上に他のヤクモノとかぶったりして姿を消している気がするが、ちらほら残っている。
多賀SA入口。この標識は公団ゴシック採用だが角が丸いので2000年代のものと判断できる。
撮影当時は中部国際空港から北海道に帰る日であり、とにかく間に合うようにと吹田から無休憩で走るという飛ばしっぷりだった。流石に一息入れたいということでここ多賀SAにはちゃんと寄ってみる。
多賀SA駐車場に向かう。ピクトグラムで知らせるスタイルは中日本ならでは?
上り線の駐車場規模は大型115、小型111で名神のSAPAの中でもちろん大きい部類に入るのだが、大型台数に限って言えば草津PAや伊吹PAのほうが台数が多い。名神の休憩施設は規模だけで見るとSAとPAの境界があやふやに感じるのは筆者だけではないかも。
駐車場内は一般車エリア内で循環が可能な作りになっており、右側のカーブに入ると別の列を通って戻ることができる。混雑した際も安心して利用できそう。
多賀SA(上り)売店
まずは上り線側の施設を訪れる。
上り線の商業施設は古くからのSAらしい施設そのままであり、NEOPASAなどNEXCO中日本のSAPAブランドのどれにも該当しない。最近のトレンドらしいものといえばここには写っていないスターバックスがあることぐらいだろうか。
売店を南側(西宮方)から見てみる。この日は春の日差しが暖かく、「近江茶屋」という軽食販売店も賑わっていた。
上り線施設の北側へ行くと、バス駐車ゾーンへの歩行帯と、画面奥、歩道橋へ向かう別の歩行帯が存在する。これが上下線を行き来する歩道になっている。敷地が広い多賀SA、歩く距離は長そうだがこれはもう行くっきゃない。
この歩行帯は普通車とバスの動線を横切って下り線側へ向かう作りとなっている。歩いて渡る際もそうだが利用後に車で横切る際もくれぐれも歩行者に気をつけたい。
歩道橋で本線を越えて下り線側へ渡る。
吹田SAのようなきれいに整備された歩道橋でもなく、中に配管でも仕込まれているのか歩道なのに中央分離帯が置かれている。
写真左側にある歩道内の案内表示ももちろん公団ゴシックで書かれている。なんだここは天国か
本線・・・はフェンスの網がカメラのレンズより細かくどう頑張ってもきれいに撮れなかった。下り線バス停側から小牧方面を向いて撮ってみた。
歩道橋を下りきるとレストイン多賀の建物が先に現れる。看板こそ公団ゴシックではないが、標識に描かれていたのと同じベッドのピクトグラムがきちんと描かれている。
筆者はレストイン足柄に宿泊したことがあるが、そこでの経験からすると高速SAPAの宿泊施設はどちらかというと独立系で料金安めのビジネスホテルに近いような感じだった。多賀もおおよそ似たような雰囲気を感じたが実際どうなのかは当サイトよりもその手のレビューを参考にしていただきたい。
レストインに隣接してサブ売店棟(ファミリーマート)とトイレ棟があり、その向こう側に名神高速でも最大級のSA商業施設、EXPASA多賀が立地する。
上り線と比べるとすごく豪華な設備ですよね。実際駐車場も広大で、大型127小型241という名神最大級の規模を誇る。
EXPASA多賀の施設を眺める。多賀町は「多賀大社を中核として発展してきた町」(wikipedia)であり、建物の外観もどことなくそれを意識したデザインである(何となく石垣っぽい)。
建物正面の広場スペースも広大で、フリーマーケットどころかちょっとしたグルメ大会まで出来そうなスケール感。急ぐ旅ということもあり建物正面に回っての撮影はパスしてしまったが、「多賀」という大きな看板が正面入口の上に掲げられておりもはやショッピングモールやテーマパークの域である。
場所は変わって先ほどのEXPASA多賀とトイレ棟の間は建物の裏一般道側に通り抜けられるゲートが設置されている。要するにぷらっとパークなのだが、ここのぷらっとパークは随分と周辺観光の案内が充実している。
多くの出入口に明記されているのだが、ぷらっとパークは一般道からSAPAの施設(なおこの場合でも高速道路側駐車場への立入りは禁止されている)を利用するための設備であっても、高速道路の利用者が一般道側に出るための設備ではない。多賀SAと多賀大社は確かに徒歩連絡できるほど近いのだが、とはいえこの看板と後述の乗り合いタクシー乗り場はぷらっとパークの運用を考えたときグレーなのでは?と思ってしまう。
ぷらっとパーク多賀(一般道側駐車場)。ここから多賀大社へは左折して多賀大社駅方面まで行き、そこから表参道を進むことでアクセスできる。徒歩だとちょっと遠いが行けなくはない。
そしてここぷらっとパーク多賀は、「予約型乗合タクシー」の停留所になっている。デマンドバスみたいな形なのだろう、ご予約の際は一番下の電話番号に電話をかける。
これ、高速道路側からきた多賀SA利用者が周辺観光するのにも使えちゃうんですよね。先述のSAPA出入口から堂々と外に出て観光できちゃうんです。いいのかな・・・?
そんな裏探しをしていては日が暮れてしまいそう、ということで下り線施設から撤収して上り線施設へ戻る。写真に写っているアルピコ交通のバスは中学生がたくさん乗っていた。夜行バスとか団体の休憩がすごく多いんですよね。
上り線施設の北側を歩くとこういったピクニック空間がある。調べてみるとここが敏満寺城跡という世にも珍しいSAPA内の城跡である。
「天台宗寺院が城塞化した城郭寺院」であり、巨大化に伴い守護大名佐々木氏との対立から城砦化されるようになったという。戦国期に浅井長政との対立から坊舎の殆どが炎上させられ、後に織田信長に攻め入られ寺領は没収された。
と、多賀SAはまるまる1記事書けるんじゃないかというほどネタの多い休憩施設であり、紹介どころか撮影しきれない。最後にガソリンスタンドの脇をスルーしてそそくさと本線に戻ることにした。
本線に合流。「彦根ICまで4km」。
[ 28 ] 彦根 2km
多賀SAから2km、これといったヤクモノはなかった。多賀と彦根って意外と近いんですね。
(421)(8) 八日市
[ 29 ] 出口
八日市IC出口。接続国道のうちR421を琵琶湖とは逆の方向へ走ると、永源寺ダムを経て石榑(いしぐれ)峠に至る。現在はトンネルでパスし、三重県いなべ市に向かうことが出来るがかつては簡易舗装された急峻な峠道しかなく、2t以上/幅2m以上の車両は通行止というまさに酷道であった。
(306)(8) 彦根 [ 28 ] 出口1km
彦根ICまで1km。方面表示は特になし。
(306)(8) 彦根 [ 28 ] 出口
彦根IC出口。この標識も角丸の比較的新しいモデルで、更新まではまだ猶予がありそうだ。
彦根IC出口。区間9はここまで。
直結するR306を介してR8に接続しており、所在地の彦根市へのアクセスを担う。下り側に関しては愛荘町・豊郷町へのアクセスを湖東三山SICに譲ったとはいえ、多賀へのアクセスも(2019年時点では)彦根ICが最寄りとなりまだまだ守備範囲の広いICである。