取材日:2017年4月15日
御殿場IC→東名経由小牧IC、小牧IC→東名経由名古屋IC、吉田IC→引佐連絡路→浜松いなさJCT.
1日で御殿場-小牧を往復するという強行軍。
これで念願の東名全区間撮影が叶ったが、下り線は愛知県内で不安定な天候となり、当日午後と翌2018年に上り線を撮影している。
取材日:2017年4月15日
御殿場IC→東名経由小牧IC、小牧IC→東名経由名古屋IC、吉田IC→引佐連絡路→浜松いなさJCT.
1日で御殿場-小牧を往復するという強行軍。
これで念願の東名全区間撮影が叶ったが、下り線は愛知県内で不安定な天候となり、当日午後と翌2018年に上り線を撮影している。
静岡IC周辺は安倍川沿いの低地で平坦だが、すぐ先には宇津ノ谷峠から満観峰、大崩海岸に至る山塊が見渡せる。
静岡IC通過後、すぐに安倍川を渡る。
所要時間表示板。吉田までは15分。
左側にこっそりと「車間確認」の表示。
走行車線 600m先
いわゆる登坂車線ではなく「走行車線」が左側に付加される。この先の日本坂トンネルの拡幅によるもので、静岡-焼津の交通需要に対応するため1998年に上下線4車線から7車線に拡幅されている。
走行車線
ここから下り線は3車線運用となる。
日本坂トンネル周辺は、由比周辺と同じく険しい山地がそのまま海岸まで続く地形が特徴で、R1は山側を迂回する宇津ノ谷峠、並行国道は東名の脇をトンネルで、海岸には海の上をかすめる県道と、旧来から東西交通のボトルネックとなっている。こうした背景から、静岡市を中心とした近距離需要が東名高速にも重なり、東京や名古屋のような大都市圏に引けを取らない交通集中が見られていた。
トンネル信号機
そうした交通需要に対応すべく、日本坂トンネルの新トンネルが掘削され、1998年に下り線として供用された。旧来の上下線はどちらも上り線に運用変更され、大井松田-御殿場と同様に左右ルートに分かれて供用されている。
架設式のトンネル情報掲示板。信号機といい、他地方なら5000m級のトンネルと変わらないレベルの設備を備えている。
こうしたハイスペックな設備は日本坂トンネル火災事故の教訓を踏まえている。1979年7月、トンネル内の渋滞に起因する追突事故を発端に起こった火災は3日間に及んで燃え続け、7名の死亡者と173台の自動車が焼失する被害を出した。
日本坂トンネル 長さ2555m
下り線のトンネルは3車線幅で掘削された新トンネルで、その延長は東名高速道路のトンネルで最も長い。
トンネル内は両脇に白色照明が下向きに設置されており、他にはない特徴的な内観をしている。
トンネル内は緩やかにカーブしている。
新東名や新名神を彷彿とさせるような快適なトンネルだが、それらの道路より10年以上古い。更にさかのぼって旧トンネル開通当時は日本坂トンネルを越す長大トンネルは国内に数えるほどしかなく、高速道路のトンネルでは1977年に北陸道今庄トンネルが供用されるまで国内最長であった。
日本平PA 1.5km
牧之原SA 23km
トンネルを抜けると、休憩施設までの距離標識。日本坂から牧之原が結構遠い。
ほどなくして焼津市に突入する。
日本坂トンネルを抜けても、焼津ICまでは3車線区間が続く。
日本坂PA 1km
もとはこの標識の少し先(一番奥、桜の木があるあたり)に設置されていたが、先述の日本坂トンネル工事に伴い移転。下り線エリアの敷地は現存しており、航空写真でコンパクトなその姿を拝むことができる。
一方、上り線エリアは撮影位置真横に残されている。こちらも建物ごと旧来の姿が残されているようだ。
日本坂PA
移転に伴い規模が拡大し、下り線は大型44、小型136と充実の駐車場を備える。日本平PAと異なるのは、コンビニが入居していないあたり。
ぷらっとパークも備える充実のPAだが、ここも今回はスルー。
[ 12 ] 焼津 1.8km
焼津ICの予告標識。色あせた内照式標識が渋い。
(150) (1) [藤枝バイパス]
焼津 藤枝 [ 12 ] 出口1km
焼津市街はこちらから。お隣の藤枝市へのアクセスは焼津ICもしくは次の大井川焼津藤枝SICが最寄りとなるがどちらもやや遠い。県道経由でアクセスできる藤枝バイパスもあまり近くはない。
(150) (1) [藤枝バイパス]
焼津 藤枝 [ 12 ] 出口500m
ちなみに、新東名は藤枝岡部ICが焼津ICとセットになる立地をしている。距離で見るとそこまで変わらないが、藤枝バイパスまでのアクセスにおいては新東名に軍配が上がる。
焼津IC手前で朝比奈川を渡る。
(150) (1) [藤枝バイパス]
焼津 藤枝 [ 12 ] 出口
県道を介してR1とR150の両方に接続する。また直接接続する県道(r81焼津森線)は新東名の通る山並みを縫うように走り、まさかの森町まで至る70kmオーバーのロング県道。
余談だが、焼津IC予告標識は2017年4月当時にはまだ1枚もヒラギノ体標識に交換されていなかった。
焼津市はこちらから。
ICを境に下り線は2車線に減少する。左車線がそのまま出口になるわけではないが、余裕を持った車線変更を。
[12-1] | 大井川焼津藤枝SIC | 7km |
[ 13 ] | 吉田 | 11km |
[13-1] | 相良牧之原 | 22km |
名古屋市街 | 163km |
名古屋市街までは163km、順調にいけば2時間圏内に入ってきた。東名高速全線で見ると東京小牧の346kmに対し焼津は173.6KPとほぼ中間点に位置していることがわかる。
そうです、東名高速もようやく後半戦です!
焼津西BS
IC併設の静岡BS以来のバス停。各種高速路線バスが停車する。
[12-1] 大井川焼津藤枝 2km
噂の大井川焼津藤枝SIC予告標識。付近を流れる大井川に加え、所在地の焼津と近郊の藤枝の名前も冠した欲張りネーミング。
3地名とも既存施設にある名前なので比較的受け入れやすい・・・とはいえ、まず、焼津要るのか?と言いたくなる。
ここで藤枝市に突入する。
180KPのスペシャルキロポスト。
(150) 大井川 焼津 藤枝
[12-1] 出口1km
方面標識にするとまだいいが、やっぱり強欲ネーミング感は拭えない。
(150) 大井川 焼津 藤枝
[12-1] 出口500m
(150) 大井川 焼津 藤枝
[12-1] 出口
大井川焼津藤枝SIC。フルSICだが上下線で接続一般道が分かれている簡易設計。周囲はスプロール化した郊外地域で、藤枝市街まで約5kmと焼津ICより近い位置にある。
SIC手前で焼津市に再突入する。
2016年3月に供用されたSIC。藤枝方面はこちらから。SIC内には大井川BSが併設されている。
[ 13 ] | 吉田 | 3km |
[13-1] | 相良牧之原 | 14km |
名古屋市街 | 155km |
特にヤクモノがないのでSIC以外の写真を紹介していないが、実は焼津から8kmほど走ってきている。
[ 13 ] 吉田 2.2km
大井川
色褪せた伝統スタイルの標識とともに大井川を渡る橋に入る。
大井川を渡ると吉田町・・・ではなく島田市に突入する。
東名高速は両自治体の境界付近を走っており、直後に吉田町に入り、またIC手前で島田市に出入りする。吉田IC自体はほぼ吉田町内に位置している。
(150) 吉田 島田 [ 13 ] 出口1km
東名に馴染みの薄い人なら「吉田」ってどこ!?と思う方もいるかも知れない(というか自分がそうです)。大井川河口の西側に位置する町で、牧之原台地の東端部に位置する。東海道新幹線や東海道本線は北側の島田を通っており、現在は町内を通る鉄道がない。
なお、2018年現在、東名の静岡県内区間では現役の町名を冠する唯一のインターチェンジである。あとは市名。
この辺りは中央分離帯の緑が眩しい。
一見すると剪定された植え込みにみえるが、実際はツタが絡んでいるだけである。
(150) 吉田 島田 [ 13 ] 出口500m
標識の横には自信なさげに「空港」の文字とマークが添えられている。吉田の「吉」の字より小さい・・・。
吉田ICは富士山静岡空港へのアクセス圏に位置する。空港までは約9km,15分程度。次の相良牧之原ICとそう変わらないが、ルートのわかりやすさと快適さでは相良牧之原ICに軍配が上がる。
(150) 吉田 島田 [ 13 ] 出口
分岐手前にはおなじみのデザイン標柱がそびえ立つ。
東名にも島田の方面表示はあるのだが、島田・川根本町方面へのアクセスは新東名の方が有利。
ただし島田金谷にしても吉田ICにしても島田市街へは大井川を渡らなければいけないので、時間帯次第では渋滞に巻き込まれる可能性も考えたほうが良さそうだ。