r16支笏湖公園線は、日本で2番目に水量の多い湖である支笏湖と千歳市街とを結ぶ主要道道である。千歳川に沿って森林をのびのびと抜ける道で、峠を通らずに支笏湖にアクセスできるルートでもある。

Information

路線:北海道道16号 支笏湖公園線
起点:千歳市錦町3丁目(R36・337交点)
終点:苫小牧市字丸山(R276交点)
延長:20,744m(総延長*)、実延長20,727m
 *現況調書に記載されていない重複区間がある?
沿線:千歳さけますの森 さけます情報館 名水ふれあい公園 他 
走行:全線(終点→起点) 2018年5月20日撮影

Index

 北海道道16号支笏湖公園線 第1部 [千歳市西森(単独区間終点/R453交点)→千歳市水明郷(水明郷パーキング)]
 支笏湖を離れ、苫小牧方面へ向かう国道から分岐して森の中を東へ進む。

 北海道道16号支笏湖公園線 第2部 [千歳市水明郷 →千歳市錦町(起点/R36・R337交点)]
 森を抜け道央道の橋をくぐって千歳市街へ。
 沿線にある「ナイベツ川湧水」は環境省の名水百選に選ばれた場所で、近くには縄文時代の遺跡群もある。


Report 1/2

 250m先交差点
 直進:r16 千歳市街
 右折:R453 大滝 苫小牧 R276方面

 支笏湖を後に、千歳市街へ向かうr16と苫小牧方面へ向かうR453→R276分岐が近づく。

 250m先交差点
 直進:r16 千歳市街
 右折:R453 大滝 苫小牧 R276方面

 左折するとR453として数百メートル走った後、R276と交差して大滝方面にはR276との重複区間となる。重複区間では支笏湖南岸を西進し、美笛峠にて伊達市大滝へ至る。

道道16号単独区間終点

 r16は直進。Wikipediaの記載や、現況調書上の一部記載を見るに、この交差点を右折した先のR276交点を終点とするほうが確からしい(ただし現況調書の総延長は整合しなくなる)ので、本ページでは「単独区間終点」として扱う。

 道道に入る。周辺の国道と同じく、あたりは森林に覆われている。

 千歳市街 22km

 ここでいう「千歳市街」は千歳市役所のことだろう。r16起点から道のりで1kmほど離れている。

 r16は峠を越えずに支笏湖へアクセスできる数少ないルートの1つで、交通量は多い。このようにカーブに中央分離帯が設けられているなど、改良も手厚い。

 時々あるカーブ以外は直線的な道であり、50km/h規制はすぐに解除される。

 情報表示版と気温/路温表示が置かれている。撮影当時の気温は17℃。

 「動物注意」の警戒標識。ここではコミカルなタヌキが描かれている。

 支笏湖周辺は原生林と人工林の入り混じった広大な森林が広がるエリアで、タヌキはもちろん鹿やクマも出没する。

 走る分には快適だが見ての通り路肩が狭く木々がギリギリまで迫っているので、主要道道にしては森林浴してる感が強い。

 急カーブと中央分離帯を予告する標識。

 100m手前にも中央分離帯の注意を促す標識が置かれている。

 中央分離帯の置かれたカーブに入る。実際そんなにきついカーブでもなく、分離帯の存在も相まって速度規制は50km/hとゆるい。

 これから千歳市街の手前までずっとこのような森林が続いている。

 千歳市街 19km

 写真ではわかりにくいが緩い下り坂となっているので、このようにスリップ注意を促している。

 

 森林をひたすら走る。ちょっと退屈に感じてきた。

 道道標識は割と頻繁に置かれている。

 陰になっているが、自転車の飛び出し注意と書かれた標識が路側に置かれている。

 r16には、r872支笏湖公園自転車道線が並走している。この先の水明郷パーキング付近まではr872とr16は離れたところを通っているが、更に進むとr16のすぐとなりを通ったりしている。

 千歳市街 14km

 またも中央分離帯のあるカーブ。

 このカーブの左側に千歳第三ダムという取水・発電目的のダムが存在する。支笏湖から千歳市街にかけての千歳川には1910年から1941年にかけて王子製紙により5つの水力発電所が建設され、苫小牧にある製紙工場での使用電力や支笏湖地域の電力を賄っている。千歳第三ダムは1918年の竣工で、現役ながら近代土木遺産としても重要な位置づけにある。

 千歳第三ダム脇のカーブを過ぎると、水明郷パーキングという駐車場への案内標識が置かれている。

水明郷パーキング

 写っているのは駐車場のごく一部だが、ベンチと駐車場と案内板だけの簡素なパーキングである。

 周辺案内板。

 現在地付近を拡大すると、r16に併走して「支笏湖公園自転車道」の表示が見られる。このパーキングは、r16のパーキングでもあるが、自転車道であるr872のパーキングでもある。

 案内板の裏には、このようにサイクリングロードが整備されている。ここは千歳市街と支笏湖の中間地点に近く、休憩所としてはありがたいポイントだろう。

 r872支笏湖公園自転車道は名前の通り支笏湖公園と千歳市街を結ぶ自転車道で、ほぼr16と併走している(r16とは逆向きで、道道としての起点はR276交点、終点はR36交点。また、自転車道としては支笏湖岸まで続いている)。単独区間の一部は王子軽便鉄道の廃線跡を利用している。

 パーキングのすぐそばにはr872のキロポストが置かれている。

 r872の元となった王子軽便鉄道は千歳川流域の水力発電所の建設資材運搬を目的に敷かれた鉄道で、1951年に廃線となるまで、資材運搬のほか旅客輸送にも用いられた。現存する構造物として、支笏湖から千歳川が流出する付近にある山線鉄橋があるが、これは現存する北海道最古の鉄橋である(千歳市指定有形文化財)。苫小牧~支笏湖間の廃線跡もまた自転車道として利用されている。

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最終更新:2025年10月19日