r824美沢美馬牛線は、美瑛町の南部にある美馬牛地区から西へ伸び、白金温泉ヘ向かうr966十勝岳温泉美瑛線に接続する道道。終点寄りは丘陵地域を走り抜ける道で、沿線には丘の町美瑛の美しい風景が広がる。

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 北海道道824号美沢美馬牛線 第1部 [終点(R237交点)→美馬牛小学校前]
 美瑛と上富良野の間にある集落、美馬牛。終点そばにある小さな駅を見に立ち寄る。

 北海道道824号美沢美馬牛線 第2部 [美馬牛小学校前→起点(r966交点)]
 美瑛らしい丘陵地帯を駆け抜ける。「青い池」にも近い美沢にてr966に合流してトレースは終りとなる。

Report 2/2

 美馬牛小学校の校門前で、道道は右へと向きを変える。

 美馬牛小学校の敷地脇を進む。

 2010年代以降、美瑛を訪れる外国人観光客の増大が著しく、観光バスだけでなく公共交通機関、レンタカー、レンタサイクルや徒歩とあらゆる手段で町内を行き来する外国人を見かけるようになった。美馬牛小学校の敷地には「敷地内立入禁止」の看板がいくつも掲げられており、オーバーツーリズムによる問題への対策の1つとして本来不必要なものが置かれている。

 小学校が近いので、子供の飛び出しに対する注意喚起が行われている。

 左折:新星
 直進:r824 十勝岳温泉 白金温泉
 右折:上富良野

 町道交差点に丁寧にも案内標識が設けられている。新栄の丘はここを左折。

 交差点は道道側が優先となっている。特にコロナ禍以後は、美瑛町内に限らず道内各地で外国人観光客の運転するレンタカーが増えている。中には交通ルールの理解も怪しいドライバーも存在するため、運転には注意を要する。

 四季彩の丘はここを左折。

 一応左折してアクセスを試みたが、駐車場が有料になっていたりと事情により四季彩の丘はパス。

 四季彩の丘は観光地色が強く、時期によって入園料と駐車場にダイナミックプライシングがされている。カラフルな花畑丘陵を見たくば相応の料金を支払わねばならない。

 道道へ戻る。撮影日は8月初旬、天気は良いが湿気が高く前方に見えるはずの十勝岳連峰はうっすらシルエットになっている程度。

 「夜間の除雪はしていません」という看板が立っている。ある程度市街地から離れた道道ではよくあるもの。

 アップダウンを繰り返す。

 丘に向かって下るカーブ。美瑛といえば農作物が植わった稜線が重なった、こんな風景を想起する方が多いのでは。

 美瑛を含め北海道の畑作地域では豆・麦・じゃがいも・甜菜(ビート)の作物が順番に栽培されている(それ以外にもコーンや野菜などがある)。作物によって葉の色や植わっている時期が少しずつ違うので、積雪期を除いては作物の違いによるパッチワークが丘陵の景色を彩っている。

 前方に見えるのはおそらく、刈り取りの終わった麦畑だろう。

 ほとんどの畑では、同じ作物を連続して植えることによる病害や収量の低下を防ぐため、複数の畑に違う作物を植えてそれをローテーションする輪作が行われている。美瑛の丘陵のパッチワークの模様は、年によって異なっており、それも同じ模様が繰り返されることは少ない。

 ここで右に向かう道路が分岐している。右折して道なりに進むと美瑛放牧酪農場という牧場とその店舗に行き着く。名前の通り乳牛種を広大な牧場で通年放牧して飼っている牧場で、牛乳やソフトクリーム、チーズを購入することができる。

 個人的には美瑛放牧酪農場のソフトクリームは他を一線を画す逸品だと思っている。美瑛市街からレンタサイクルで訪れる猛者もいるが、ソフトクリームに美味を追求するなら、そこまでしてでも訪れて間違いはない。

左側に新星館という美術館への入口がある。小さな美術館で穴場的なスポットだとか。

 道路際には開放的な丘陵風景が広がる。撮影当時は冬小麦の刈り取りピークで、小麦色の畑と深緑の畑とのコントラストが鮮明だった。

 左折:r824 十勝岳温泉 白金温泉

 r824はここを左へ。直進しても1本山側のr353美沢上富良野線にはうまく接続しないので、白金方面に通り抜けるなら標識通り左へ曲がらなくてはならない。

 左折した先は比較的平坦な道が続く。

 右折:r824 十勝岳温泉 白金温泉

 ここでもう一度交差点。r824は右へ。

 ここは直進すると他の道へ抜けることが可能で、プラウマンの空庭というスポットを経て拓真館・ファームズ千代田、三愛の丘を経て美瑛市街に南からアプローチできる。右折すると四季彩の丘の麓に出て美馬牛方面へ戻ることになる。

 交差点はこちら側が一時停止。

右折してからは丘陵に挟まれた平地を山に向かって走る区間となる。

 この先、r824沿いに目立った観光地はなくr966に向けて通り抜けるだけという感覚が強い。

 個人宅の名前が書かれたバス停が置かれている。

 畑が広がるのもこの辺りまでで、周辺の風景はだんだんと森林に切り替わっていく。

 ここから起点周辺までは森の中となる。

 緩いアップダウンとカーブを繰り返す。

 十勝岳温泉 24km
 白金温泉 12km

 「青い池」への案内は書かれていないが、左側の案内標識にある「ビルケの森」から2kmほど走った先にある(撮影地点から10kmほど)。

 「ビルケの森」は元々パークゴルフ場などの置かれた公園として整備されていた場所だが、2018年5月に道の駅「白金ビルケ」としてリニューアルされた。

 夏空のもと起点に向けてひたすら走り進める。

 十勝岳温泉 23km
 白金温泉 11km

 カーブの脇に民宿がある。こちらは「写真家の宿」のようで、宿泊者に写真術の講座を開くなどの取り組みが行われている。

 180度カーブして丘陵を下り切ると平坦な畑地帯に戻ってくる。

 右カーブの先にr966交点が見えてくる。

道道824号起点

 左折:r966 美瑛市街
 右折:966 白金温泉

 r966十勝岳温泉美瑛線との交点にてr824のトレースを終える。ここから道の駅ビルケまでは4km、青い池まで6km、白金温泉まで10km弱の道のりとなる。

 この道道の起点は「美沢」であるが、美沢とつくもう1つの道道(r353美沢上富良野線)の起点からは離れている。

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最終更新:2025年11月15日