| 神奈川県道70号 秦野清川線 |
起点: | 秦野市落合(名古木:R246/r704交点) |
終点: | 愛甲郡清川村宮ヶ瀬(宮ヶ瀬北原:r64交点) |
延長: | 約30.0km |
沿線: | 道央道豊浦IC JR昆布駅 他 |
走行: | 全線(起点→終点) 2017年3月18日撮影 |
神奈川県道70号秦野清川線 第1部 [起点(R246/r704交点)→ 菜の花台園地展望台]
神奈川県道70号秦野清川線 第2部 [菜の花台園地展望台 → ヤビツ峠]
神奈川県道70号秦野清川線 第3部 [ヤビツ峠→ 秦野市/清川村境]
神奈川県道70号秦野清川線 第4部 [秦野市/清川村境→ 宮ヶ瀬湖北原(r64交点)] |
県道70号起点左折:r70 ヤビツ峠直進:R246 厚木 伊勢原 右折:r704 秦野市街 世田谷渋谷の幹線道路の代名詞、R246。秦野市街にもほど近い地点で、郊外感溢れる国道から左へ分岐する。 。 |
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県道70号起点交差点名は「名古木」。読みは「ながぬき」と読む。愛知県の県庁所在地のイメージが先行して別の読みをしたくなるが、それとは全然違う読みをする難読地名。 なお、r70の終点となる清川村・宮ヶ瀬湖へのアクセス自体はこの先鶴巻温泉付近までR246を直進し、r64を経由して厚木市西部・清川村役場付近を通過するルートに軍配が上がる。それゆえ、左折の方面表示はあくまで「ヤビツ峠」なのであろう。 |
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左折後すぐに、情報掲示板。 ヤビツ峠自体は関東南部のそれもどちらかというと低山に位置するため、冬期通行止・・・ということはないが、豪雨などの荒天時は当然通行止になる。主要県道らしさが滲み出てきて良さがある。 |
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ここからしばらく、郊外感ある住宅地のようなエリアを走り続ける。カーブが多くスピードは出せない。 | |
秦野市自体がどちらかというと内陸の街であったが、そこから更に山側へ走っているため既に上り坂が続いている。 地形的には大山の南西側を走る谷に位置する。この先「小蓑毛の鳥居」付近までおおよそ谷筋に沿っている。 |
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r70沿いには商店なども立ち並び、一応市街地が続いている格好だ。 | |
ところどころ景色が開ける場所もある。丹沢山系を代表する山の1つ、大山は、この写真では右前方にひときわ高く見える山である。 | |
信号交差点。ここで左折すると秦野市立東小学校に加え、波多野城址があるという。波多野氏がこの周辺で勢力を振るったのは平安時代〜鎌倉時代のことであり、その居館の跡とされる。 | |
ヤビツ峠へ向かうのどかな道が続く。 この交差点でr701大山秦野線という一般県道が分岐する。 地図上で見るとr701はゴルフ場脇の集落に消える不通県道に見えるが、実際はかつての大山道に端を発し、大正時代に県道指定を受けた由緒ある県道である。ただし、現在の姿は・・・r70を遥かに凌駕するヤバい道である。例のごとく、ヨッキれんさん「山さ行がねが」より、こちらを参照されたい。 |
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先述の通りこの辺りは小学校もほど近いことから、通学時間帯に絞った規制標識も見られる。 | |
丹沢の山並みが徐々に大きくなる。 左側のスペースは登坂車線ではなくバス停。 |
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ここで新東名高速道路の建設現場に遭遇する。 2017年現在も絶賛建設中の新東名高速道路は、r70とクロスした後先述のゴルフ場の手前でトンネルとなり、そこから伊勢原市側へ抜け、ちょうど大山へ至る県道r611とクロスする付近で地上に出る。 |
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峠区間にはまだ入らない。 前方に見えるバスは、神奈川中央交通略して神奈中のものである。 |
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集落も途切れてきたところで道路脇にほこら、中央分離帯に鳥居が現れる。 この先から霊山大山の神域ということだろうか。 |
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小蓑毛の鳥居 設立は江戸時代末期であるが、古くからの参拝道を示す大事な鳥居である。 |
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ここで神奈中はバス停で一時停車。 追いついた我々は安全を確認の上抜いてしまいました・・・。 |
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r70の県道標識。神奈川県は特に主要道だと結構な頻度で標識を見かけるのでありがたいものである。 | |
通行規制。連続雨量100mm、あるいは時間雨量20mmで通行止となる。ちょっとした大雨で通行止めという基準だが、まあその方がいいだろう。 写真には写っていないが、ここに神奈中のバス転回場がある。この先バスは登らない・・・そう思う方もいるだろうが実際は・・・? |
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再び情報掲示板。 ここから明確な山岳地帯に入る。 |
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まずは普通の2車線っぽい区間となる。 | |
いつの間にかセンターラインが消える。苔の生した擁壁もあり、険しい県道の雰囲気が漂ってくる。 | |
「カーブ多し」という標識にも苔。こうなってしまうともはやドライバーは身を以て「カーブ多し」を感じるしかない。 とはいえ、既に結構カーブしているのでこの先の険しい道にも覚悟がついているだろう。 |
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つづら折りの標識の先には、マジで警戒標識と同じような道が待っている。 | |
とはいえ、舗装状態だけは良い。それも、非常に良いのではないかと思う。 | |
深い杉林の中をまだまだ走る。 カーブに関する路面標示がちょくちょく出てくる。線形は確かに悪いが、それを除けば整備状況は良好である。とはいえ交通量が多いので、険道初心者から中級者向き、あるいは市街地険道には慣れているけど山の経験が浅い初心者向きといったところか。 |
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深い山中にもr70の県道標識は立っている。少しそっぽを向いてしまっているのが残念だ。 |
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大久保橋。橋の舗装も他と繋ぎ目がなく、本当に快適である。 | |
とはいえ、丹沢の森は深い。直立する杉に混じって道路上に枝を伸ばす木も見える。 しかし、本当に道路が薄暗くなってくるのは峠の先なんですよね・・・。 |
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道路は思い出したかのようにセンターラインを取り戻す。 第1部区間には基本、待避所が見当たらない。こうしたセンターライン区間はもちろん、普通車同士なら1.5車線区間でも離合は可能。あるいはカーブをうまく使えばそこまで難儀することはない。 |
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ここで 夏チャリダーが多い北海道の人間としては、旅行の気配を背負わない自転車乗りはチャリダーではないと思っている。現に、ヤビツ峠は自転車で峠をアタックするヒルクライマーの聖地であり、下手すれば対向車より抜かす自転車の方が多いぐらいである。 |
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ヘアピンカーブに夏空が開ける。 ちなみに、ヤビツ峠は標高は、なんと761m。高尾山(599m)よりも高く、r70起点からは660mの比高がある。道路距離は約11.5kmであるから、平均で6%弱の急勾配となる。強い・・・。 |
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この法面は新しくて綺麗だ。 部分的にではあるが改良が進んでいるのかもしれない。 |
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ここで前方車両に追いつく。 | |
カーブミラーと隣り合って、県道標識。 | |
標高が上がるにつれ狭隘箇所が本当に狭隘になる。 見通しの悪いカーブで運悪く離合する場合は、このように片側交互通行となる。バイクや車同士なら良いが、ここに自転車が加わることもあるので運転には神経を使う。 |
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と、ダウンヒルを楽しむ自転車乗りさんに遭遇する。 私もMTBに乗っていた時期があるので体感しているが、スポーツサイクルで坂を下ろうものなら50km/hは割と簡単に出せる。しかも自転車のほうが小回りが利くので、車では厳しい線形でも無減速で下ることだってできる。 が、こういう見通しの悪い道では風になるのは程々にしてもらいたいところだ。車から見ると結構怖い。 |
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第1部区間での最狭部。事故多発という標識もあるが、どうも存在感に欠ける。 | |
そんなこんなで、峠の中腹、菜の花台園地展望台に到着する。 丹沢大山国定公園という石碑が道路から見えるので、分かりやすいはずだ。 |
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駐車場入口の前はパノラマを使わなくても撮れるレベルのヘアピンカーブである。また、峠アタックをする人々だろうか、勇者たちの足跡も数多く残っている。 | |
展望台からは相模湾方面をこのように一望できる。標高480m、ヤビツ峠頂上はまだまだだが、ここで一息入れていくのも良いだろう。 |
Impressions
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r70秦野清川線。レポート化の経緯はTwitterでのネタ投票によるものである。 この県道はヤビツ峠を抱える比較的有名な険道なので投票選定の段階である程度予想はできていたのだが・・・、いざレポート化して色々調べてみると峠の険しさの一方で立地に恵まれているという厄介な現実が見えてくる。 本文でも言及したが、ヤビツ峠は道路の割に交通量が多い。それも軽トラや地元の原付、あるいはランクルやジムニーのような山仕様の車ではない。スポートサイクルだったり、首都圏民に多い外国車だったり、都会的なのである。舗装が必要以上にきれいなのも違和感があるが、そういうところも他と違うのである。 かくいう我々も、ここではカーシェアでフォルクスワーゲン車に乗っていたりするのだが。 とりあえず、この峠にアクセスされる方は大人しめに楽しんでもらいたいところである。非法規走行も楽しいだろうが、ここは聖地ゆえ、程々に。 |
神奈川県道70号秦野清川線 第2部 [菜の花台園地展望台 → ヤビツ峠] 登り区間その2。 数多のチャリダー、いやヒルクライマーとの離合を重ね、丹沢登山への入口、ヤビツ峠へ。 都道府県道レポート一覧へ戻る 蒼の街道トップページへ戻る 最終更新日:17年11月2日 |