Description

 取材日:2017年4月15日
 御殿場IC→東名経由小牧IC、小牧IC→東名経由名古屋IC、清水JCT→引佐連絡路→浜松いなさJCT.
 1日で御殿場-小牧を往復するという強行軍。
 これで念願の東名全区間撮影が叶ったが、下り線は愛知県内で不安定な天候となり、当日午後と翌2018年に上り線を撮影している。

 取材日:2019年4月14日
 富士川SA/SIC→清水JCT→中部横断道富沢IC
 「道の旅に出かけよう!」かっしー様とともに中部横断道と中央道の撮影を行った。
 富士市に宿泊した翌朝、富士川SA/SICから東名を少しだけ走り、清水JCT関連の写真を撮りなおした。

Report / Section.8
9-1 富士川SIC

 富士川SA/SICは、県道から直接SICに接続している。案内も分かりやすいのでアクセスは容易だろう。

 ETCゲートを通過後、東京方面と名古屋方面を選択する。この日は清水JCTまで向かうので名古屋方面へ。

 富士川SAは富士川の西岸の高台に位置する。SICから入ると、SAへ向かうランプから富士山を望むことが出来る。近景にあるのはサブトイレ。

富士川SA

 商業施設全景。下りSAは標準的なサービスエリアで、商業施設としてのブランド展開はされていないが、上り線はEXPASA富士川というブランドで展開されており、道の駅を併設している。

 下り線エリアも広々とした園地と遊歩道がある。展望スポットは奥の植栽の向こうにある。

 富士川SA下りからは、東名本線を挟んで富士山を望むことができる。それも、富士川を渡る富士川橋を中央に挟む絶景である。

 浜名湖SAが湖の美しいエリアであれば、富士川SAは富士山と川の美しいエリアである。東名のエリアの中でもこの2エリアからの景色は別格だろう。

 エリア内には謎の穴の空いた石碑が存在する。この穴からは何を覗けばいいのだろう?

 富士山を望む場所には、毎度おなじみスターバックスコーヒーが店舗を構えている。普通のラテよりも抹茶など日本的なドリンクを頼みたくなる立地だが、店舗のデザインは他のエリアと変わらないのがさすがスタバ。

9-1 富士川SA/SIC

 富士川を渡った西岸に位置するサービスエリア。スマートICが設置されており結構便利な場所だったりする。

Prev: 東名高速道路 区間7
沼津IC → 富士川SA/SIC

 富士川SAからの合流。法面の上に咲き乱れる桜。

 清水ICで事故多発!

 ―のようです。清水JCT.と清水ICはかなり近いので、流出交通とJCTからの合流交通が短距離で織り込んでいるのだろうか。

 桜に囲まれた高速道路はこの辺りでも楽しめる。

 道路は南を向きながら海へと近づいていく。

 深緑の野山とソメイヨシノが入り混じるこの景色、常緑樹の多い太平洋側の温暖な地域ならではである。

 この先トンネル 車間確認

 由比付近の海岸線区間を迎える少し手前に、大井松田-御殿場以来久しぶりのトンネルが待ち構えている。

 トンネル情報。特に情報はない。

 蒲原トンネル 長さ 710m

 道路の直上は海岸線近くまで迫る山。御殿山広場という広場が標高150mほどの頂上付近に存在する。

 トンネル自体はこのように一直線である。東名のトンネルは比較的短く、線形も単純なものが多い。建設年代もだいぶ昔ですしね。

 途中、蒲原バスストップが沿線に存在する。

 Wikipediaによると、「東名で最も海に近いバスストップで有名」とのこと。有名かどうかはともかく、由比PAにバス停が存在しない以上そりゃぁ一番近いだろう。

 バス停施設がちらっと写る。

 お気づきの通り、このあたりでは上下線の高さが随分違う(上り線のほうが上にある)。蒲原周辺の山の険しさがこういったところからもお分かりだろう。

 3km先 落下物注意

 大和トンネルのあたりで見かけたような小型情報掲示板。今回はたまたま落下物だが、この先清水JCT.までの長い区間、渋滞情報や荒天による通行止情報など、それなりに仕事はありそうだ。

 蒲原BSを過ぎてしばらく走ると、東名本線はいよいよ海側へ移る。

 この橋梁でR1、r396(旧東海道)、JR東海道本線を一気に越え、周囲の東西交通のなかで最も海側へ出る。

 そして!いよいよ!

 黄金の、いや、紺碧の海岸線区間に出る!!

 下り線においては左側は消波ブロックを挟んで海である。それ故、高波時の通行止やPAの閉鎖などの情報を掲示する案内板が設置されているのだろう。

 由比PA 3km
 日本平PA 20km

 由比PAまで3kmは海沿いを走るようだ。

 余談だが、日本平PAの次のエリアは日本PAである。一文字違いな上に規模も似ていて個人的にはとても混同しやすいエリアである。

 速度自動取締路線

 この先にオービスがあるぞ、という合図である。

 カメラを少し左に振ると、近景には駿河湾に向かって伸びる由比漁港の突堤、奥には駿河湾に落ち込む薩た山の稜線が望める。

 由比PA 1.5km先

 よくある2kmタイプではなく可変式のような標識。PAの閉鎖の際にはこの裏面の表示を拝めるのだろう。

 由比PA 1km

 と思ったら、1km手前標識は他のエリアと同じタイプのものが設置されている。施設は駐車場だけと東名で最もシンプルな表記だ。

 広域情報掲示板。

 もちろん清水JCTから先、新東名絡みの情報も表示される。ひょっとしたら、名古屋都市圏や東海北陸・名神方面も表示されるのだろうか。

 そんな掲示板の下にはしれっとオービスが待ち構えている。景色に合わせて開放的になりやすい区間ゆえ注意が必要かも。

 由比PA 500m

 またまた簡素な案内標識だ。

由比PA

 東名、いや全国の高速道路の中でも屈指の海岸線エリア、由比PAに入る。

 由比PAは本線すぐ脇の非常に狭いスペースに設置されている。ガードレールの向こうは消波ブロック。

 その狭さがわかる1枚を撮ってみた。お分かりの通り、垂直駐車でも斜め駐車でもなく縦列駐車を強いられるほど幅が狭い。

 施設自体は2階建てで、1階はトイレと情報コーナー、2階はガラス張りの展望室である。

 下り線施設は無人だが、上り線施設には売店が設置されている。また、上下線ともに建物の屋上に上がることが可能で、高波・津波に対する緊急避難場所としての役割も果たしている。

 今度は名古屋方面を眺める。こちら側も見ての通り、本線からすぐとなりに1車線分の通過路、その脇に縦列駐車スペースと非常にコンパクト。

 小休憩を終え、本線に戻る。

 この先トンネル 車間確認

 この辺りで右側を見ると上り線由比PAがある。

 その後、海上区間からのR1・東海道本線を跨ぐ橋梁。奥に見えるトンネルまでが由比の好景観区間である。

 薩たトンネル 長さ 430m

 かつての難所、薩た峠直下を通るトンネル。

 ここまで連呼してきた「薩た」の「た」の字であるが、正しくは土偏に垂と書く字である。トンネル名はしっかりと漢字で表記されているが、PC上で入力する場合変換されても特殊文字となり正しく表示されない場合が多々あることから、便宜的にひらがな表記としている。

 430mと短いトンネルだが、内部は思いっきり右カーブしている。速度超過に注意が必要だ。

 そしてトンネルを抜けると海沿いから一変、いつもの山の中へ戻る。

 清水JCT. 4.7km

 相変わらずの図形案内標識。清水IC出口は6km先。

 標識左側に大きな空きスペースがあるが、これは将来的に中部横断自動車道が接続することを見越したものである。

 清水JCT. 4.7km

 そして2019年4月、中部横断道の接続そして高速ナンバリングが導入され、標識は大きく変わった。

 2017年当時と比べるとかなり賑やかに変化している。そして何より、静岡県内の高速道路で名古屋でも東京でもなく「甲府」の方面表示を見られることは大変新鮮である。

 興津バスストップ

 周囲は森と茶畑にしか見えないが、この辺りはR52が通っており、沿線には市街地も広がっている。道路交通の便は良いが、JR興津駅からは離れている。

 清水JCT. 3.7km

 ちょっと小さく写ってしまったが、また図形案内。所要時間表示と渋滞表示も兼ねた高性能版だ。

 2019年になってもこの標識に変更はなかった。ナンバリングが入るとちょっとうるさいかも。

 興津トンネル 長さ 520m

 興津から清水も山の険しい区間である。3本のトンネルが連続する。

 清見寺トンネル 長さ 790m

 この先に写っている高架で東海道新幹線を跨ぐ。

 東名高速と東海道新幹線の交差は全部で6回。ここは下り線2回目で、1回目は蒲原トンネルの少し手前であった。

 袖師トンネル 長さ 370m

 トンネルはほとんど直線だが、うっすらとカーブしている。

 清水JCT. 800m

 新東名連絡路への分岐まで800m。清水IC出口は2km先となる。

 この先カーブと分岐合流が連続するためか、制限速度が80km/hとなる。

 清水JCT. 800m

 更新後の標識はこちら。4.7km手前標識と基本は変わらない。

 新東名側の情報掲示板。追突注意を促すメッセージ。

 [9-2] 清水JCT. 400m

 左へ:[新東名] 名古屋 清水いはらI.C
 本線:[東名] 名古屋

 清水いはらICは新東名連絡路の途中にあるインターチェンジ。周辺には区画化された果樹園らしき農地が広がっている、正に近未来農村型インターチェンジである。

 [9-2] 清水JCT.

 左へ:[新東名] 名古屋 清水いはらI.C
 本線:[東名] 名古屋

 中部横断道接続前の標識。どちらも「名古屋」なのは800m手前標識と変わりない。

 ちなみに、清水IC-名古屋ICで距離を比較すると、最短経路は清水連絡路で新東名を豊田東まで走るルートで174km、その次は新清水-三ヶ日を新東名で走るルートで176kmとなる。東名オンリーの場合、走行距離は178kmと最も長いが、いずれにせよほとんど距離が変わらないのである。

 [9-2] 清水JCT.

 左へ:[E52中部横断道]甲府
    [E1A新東名]新清水JCT 清水いはらIC
 本線:[E1東名]清水出口 名古屋

 ジャンクション標識。新東名の存在感が従来よりも薄まった。

9-2 清水JCT

 2019年撮影のジャンクション。この撮影では、清水JCTから清水連絡路へ入り、その先の中部横断道へ目指した。

Link: 新東名 清水連絡路
清水JCT → 新清水JCT
9-2 清水JCT

 清水JCT。新東名、中部横断道はこちらから。区間8はここまで。

 先程は名古屋ICへ向かう場合について言及したが、これが新名神方面に向かうのであれば新東名に早めに入ったほうが有利といえる。もっとも、新名神と名神の選択は豊田JCTで最終選択となるため現時点で気にする必要はあまりないのかもしれない。

Next: 東名高速道路 区間9
清水JCT → 静岡IC