厚岸町と別海町とを結ぶr123別海厚岸線は、沿線の市街地を結ぶライフラインであるとともに海と台地の織りなす絶景が点在する魅力ある道である。沿岸部はr142根室浜中釧路線と重複しているので、r142のレポートも兼ねてご紹介しよう。

Information

路線:北海道道123号 別海厚岸線
起点:野付郡別海町別海(R243交点)
終点:厚岸郡厚岸町宮園町(R44交点)
延長:75,173m(総延長)、実延長74,575m
沿線:厚岸町役場、あやめヶ原原生花園、浜中町霧多布市街、JR浜中駅、別海町上風連市街 他 
走行:全線(終点→起点) 2018年6月2,3日撮影

Index

 北海道道123号別海厚岸線 第1部 [厚岸町宮園(終点/R44交点)→厚岸町筑紫恋(r955交点)]
 厚岸市街を巡る区間。終点と道の駅の間だけを使ったことのある人も多いだろう。

 北海道道123号別海厚岸線 第2部 [厚岸町筑紫恋(r955交点)→浜中町道有林(涙岬展望台)]

 北海道道123号別海厚岸線 第3部 [浜中町道有林(涙岬展望台)→ 浜中町琵琶瀬(r808交点)]

 北海道道123号別海厚岸線 第4部 [浜中町琵琶瀬(r808交点)→浜中町榊町(r142交点)]

 北海道道123号別海厚岸線 第5部 [浜中町榊町(r142交点)→浜中町浜中(R44交点)]

 北海道道123号別海厚岸線 第6部 [浜中町浜中(R44交点)→別海町上風連(r813交点)]

 北海道道123号別海厚岸線 第7部 [別海町上風連(r813交点)→別海町別海(R243交点/終点)]


Report 1/7

 直進:R44 根室 厚床
 右折:r123 火散布 厚岸市街

 R44根室方面へ向かう道中、厚岸市街への入口にあたるのがr123の終点交差点。

Prev:
北海道道142号根室浜中釧路線 第4部
(R44重複区間:厚岸町尾幌→厚岸町宮園)

道道123号終点

 交差点の写真は撮り損ねてしまったので、とりあえず終点直後の写真を。

 r123に入って間もなく、道の駅厚岸グルメパークの入口がある。

 道の駅厚岸グルメパークには「厚岸味覚ターミナル コンキリエ」という別名が付けられている。特産の牡蠣を美味しく食べることに特化した道の駅で、グルメ部門での評価は全道トップクラスと「美味しい道の駅」の最強格といえる。

道の駅厚岸

 撮影当時は時間がなかったはずだが道の駅厚岸に寄っていたので外観写真がある。撮影当時、外国人ダンサーはまだ新顔で、その姿は見かけなかった。

 この道の駅は北海道ローカルで時折CMを出すのだが、それが「道の駅を背後にひたすら踊り続ける上半身のはだけた外国人ダンサー」というインパクトのある取り合わせで話題を呼んだが、その後この男性は制作会社が選んだ有料の動画素材であると公式の回答があった。今では素材として買っているのでグッズにも自由に使われているそう。

 道の駅からは厚岸市街を一望することができる。 画面中央部に見える赤い橋が、これからr123が通る厚岸大橋である。

 なお、この道の駅には公式キャラというのがダンサーとは別にきちんと存在する。牡蠣の中身が擬人化した「オーイ★スターくん」で、レポート上の写真でも1枚上の写真の横断幕にその姿が描かれている。形から恐らくマルえもんだろうなぁ。

 道の駅を通過すると跨線橋でJR根室本線を跨ぐ。

 JR厚岸駅に向かうには側道を左に入り、跨線橋の真下にある踏切を渡って線路の南側に出るのが最短経路となる。もちろん、跨線橋を渡った後から駅に向かうのも問題ない。

 跨線橋を渡ると、左手にイオン厚岸店が建つカーブ。

 厚岸市街にあるチェーンの商業施設は、イオン、サツドラ、ツルハ、フクハラの4つ。いずれも厚岸大橋より北側のr123沿いにある。

 左折:生活改善センター
 直進:r123 霧多布
 右折:厚岸駅

 直進表記が火散布ではなく霧多布が採用されている。こっちのほうが妥当…。

 交差点角にはセイコーマートが建っている。厚岸大橋より先にも、セイコーマートは2店ある。

 r142で見たフォーマットと同じキロポストが置かれている。この地点のキロポストは75KP。道東を走り続けていると麻痺してくるが、これでも道道としてはかなり大きい数字である。

 左折:r123 霧多布 厚岸大橋
 右折:釧路 厚岸駅

 この先の突き当り交差点を左方向に進む。右に曲がると厚岸町役場の正面を経て海沿いに市街地を西進し、厚岸駅前からr425厚岸停車場線を経てr14/R44交差点に至る。

 左側には北海道ローカルのドラッグストア、サツドラが建っている。

 右前方に漁協の直売所であるエーウロコがある。厚岸産の牡蠣を買ってお持ち帰りしたければ、道の駅ではなくこの漁協の店を訪れるのがよい。

 店内では牡蠣の品種×サイズ別に生牡蠣が売られており、撮影当時は1個120円~250円程度で買うことが出来た。体感としては、首都圏の飲食店で食べる値段の3割~5割程度である。ちなみに生牡蠣は乾燥と高温を避ければ移動に耐えられる(その後は冷蔵庫で数日保管可能)ので、真夏でなければ常温の車内で一緒にドライブしても問題はない。

 市街地を走った所でr123は右へカーブする。カーブを無視して直進した先にはローカルスーパーのフクハラとツルハドラッグが建っている。

 カーブの直後で厚岸大橋に入る。向かって左側が厚岸湖と言われる水域で、海と繋がった汽水湖であるが実質ほとんど内湾のようなものである。

 厚岸湖は古来から天然の牡蠣の取れる場所であったが、天然牡蠣が乱獲により枯渇し、1930年ごろからは養殖が行われるようになった。厚岸に限らず根釧周辺は海水温が低いため、年中生食可能な牡蠣の産地としても有名である。

 橋の上に74KPが置かれている。

 左折:r123 霧多布
 直進:アイカップ岬 国泰寺

 アイカップ岬は漢字で愛冠岬と書く。海岸線が南西方向に飛び出した岬で、大黒島や尻羽岬を望む事ができる。

 r123はこの交差点を左へ。

 厚岸港はこの交差点を直進した先にあり、近隣には水産業者や飲食店も並んでいる。かつて仙台藩が陣屋を置いたのもこの港と愛冠岬の間にある場所で、市街地としては歴史のあるエリアになる。

 左へ曲がると、切り立った崖の麓に住宅が並んでいる。結構険しい地形なんですね…。

 この辺りは奔渡(ポント)という。

 道路沿いに古い商店が並ぶ。

 73KP。山と厚岸湖の間の狭い平地に住宅が並ぶ。

 古い商店跡の建つ交差点。ここを右折すると、桜通りを経て厚岸港方面へ戻ることができる。

 72KP。そろそろ市街地が途切れそうだ。

 厚岸市街最後のセイコーマート(厚岸ポント店)が道路の右側にある。ここを過ぎると霧多布市街の手前まで30kmほどコンビニはない。

 セイコーマートを過ぎたところで、子野日公園の入口。桜の名所としても知られるが、厚岸牡蠣まつりというグルメイベントが行われる会場としても知られる。

 子野日公園を過ぎると情報表示。ああ、遂に町を離れた。

 通行止め条件の書かれた標識もある。

 300m先 左へ:霧多布 直進:床潭

 床潭はr123から南へ離れた海沿いの集落。この先の交差点は標識のように直進すれば床潭、という作りではなくr123が直進、床潭が右折となるように作り変えられている。

 改良されたカーブを曲がる。

 直進:r123 霧多布
 右折:r955 床潭

 r955床潭筑紫恋線との交点。床潭地区はr955を含む3本の道路でr123と結ばれており、そのメインルートとなるのがr955である。床潭は他の海岸沿いの地区からは分断されており、r123を経由しないとアクセスすることはできない。

 案内標識の下には原生花園のあるあやめヶ原が表記されている。チンベノ鼻という岬の付け根にある原野で、駐車場から岬を望む展望台まで遊歩道が整備されている。

道道955号交点

 r955床潭筑紫恋線の終点交差点。r123は引き続きここを直進。厚岸町・浜中町を延々と東へ走る。第1部はここまで

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北海道道123号別海厚岸線 第2部
(r955交点→浜中町内・涙岬)
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最終更新:2024年6月16日